
フラー株式会社(以下、フラー)は「世界一、ヒトを惹きつける会社を創る。」というユメを掲げ、デジタルプロダクト領域でパートナー事業を展開するIT企業です。
そんなフラーは、2022年7月にデジタルプロダクトデザインに特化したデザイナー組織「フラーデザイン」を新たに立ち上げました。今回は、取締役副社⻑CDO 兼 デザイングループ⻑の櫻井 裕基さんと、デザイナーの古賀さんに、フラーデザインの現在と今後の展望についてお伺いしました。
櫻井 裕基(Sakurai Hiroki)|フラー株式会社 取締役副社⻑CDO 兼 デザイングループ⻑
1989年生。新潟県出身。国立長岡工業高等専門学校卒業後、千葉大学工学部デザイン学科へ編入学。2012年にフラーに参画し、2014年1月に取締役、2019年6月に副社長に就任し、現在は取締役副社⻑CDO 兼 デザイングループ⻑(最高デザイン責任者 Chief Design Officer)。ユメは世界一働きやすい会社を創ること。
古賀 佳奈実(Koga Kanami)|フラー株式会社 デザイナー
お茶の水女子大学卒業後、専門学校日本デザイナー学院にてグラフィックデザインを学ぶ。IT系企業数社を経て、2021年6月フラー入社。現在は新規サービスの企画デザインや、既存サービスの改善など、複数の案件にリードデザイナーとして携わっている。
櫻井さん:千葉大学の大学院に進もうとしていたときに、高専時代の親友から誘いをうけ、高専出身のメンバーと共にフラーを共同創業しました。当初はデザイナーを務めていたのですが、その後取締役副社長に就任し、経営・人事・事業などデザイン以外のことに注力していました。そして、2021年にCDOに就任し2022年7月にデザイナー組織「フラーデザイン」を立ち上げました。
古賀さん:大学卒業後、専門学校に通いグラフィックデザインを学び、Webデザイナーとして就職。その後の転職を機にUIデザインにも携わるようになりました。フラーへの入社理由は「私のやりたいデザインができる環境だ」と思ったからです。前職までは表層のデザインのみを求められることが多かったため、デザイナーが企画段階から参画出来るフラーに魅力を感じました。
詳しくは、こちらの記事もぜひ読んでみてください。
入社の決め手の一つは、「どんな人なのか」に興味を持ってくれたこと- フラーへ実際に入社してみて:UI/UXデザイナー(2021年6月入社)
櫻井さん:フラーは「世界一、ヒトを惹きつける会社を創る。」というユメに挑戦し続け、アプリとデータをテーマに事業を展開するIT企業です。
現在はデジタルパートナー事業という、フラーが持ちうる全てのプロフェッショナル領域でアプリやウェブなどデジタルにかかわる支援を展開する、全く新しい枠組みの事業を展開しています。また、新規・既存事業の戦略構築からプロダクト開発・グロースまで“ワンチーム”で伴走し、「デジタル領域全般で頼られる存在」としてパートナーの課題解決や事業成長に貢献しています。

大切にしていることは、ミッションとして掲げている「ヒトに寄り添うデジタルを、みんなの手元に」です。2021年10月、政府が「デジタルの日」を制定したように、今後社会はデジタルトランスフォーメーションに一層力を入れていくでしょう。そんな中フラーは、デジタルそのものを1番重要視するのではなく、それを使い人に寄り添うことを最も大切にしていこうと決意しました。
詳しくはこちらもぜひ参考にしてください。
創業10周年、フラーのミッションをアップデート。 ヒトに寄り添うデジタルを、みんなの手元に。
櫻井さん:元々デジタルパートナー事業は、職種の入り混じるチーム体制でした。そのため、デザインそのものを考えるスキームが出来ていませんでした。
そんな中、社員数とデザイン案件が増加し、フラーらしいデザインを定義し、どのメンバーも実現出来る状態を作ることが重要なフェーズに入ったと考えたためフラーデザインを立ち上げました。「フラーのデザインとは何ですか」と聞かれたときに、しっかりと示せる実績も積んできたので良いタイミングだったと思っています。
古賀さん:フラーデザインのWebサイトには、フラーのデザイナーが日々大切にしていることが綺麗にまとめられています。特にフラーらしいと感じたのが「実装しやすく、柔軟なデザインを。」です。フラーはデザイナーだけでなく、エンジニアやディレクターなど様々な視点からものづくりを行っているので、きちんと文化が反映されていると感じました。

参照:https://design.fuller-inc.com/Designers
櫻井さん:デザイン思考の伝道者であるティム・ブラウンさんも、デザイン思考を「デザイナーの発想法から生み出されたイノベーションへの人間中心アプローチであり、人々のニーズとテクノロジーの可能性、ビジネス成功の条件の統合を図るものである」と定義しています。
デザイナーは人間中心に立つことはもちろん、技術やビジネスも理解し、そのバランスを保つ役割を担うべきだと考えています。実装する際に、エンジニアがすぐに意図を汲み取ることが出来れば全体のスピードも加速します。フラーはデジタル領域専門なので、エンジニアのことを考えた「実装しやすく、柔軟なデザインを。」をとても大切にしているのです。
櫻井さん:僕のこれまでのキャリアが大きく影響していると思います。僕は高専でエンジニアリングを学び、大学でデザインを学び、フラーで経営を実践してきました。
ビジネス・データ・エンジニアリング・デザインが互いの領域を大切に思い、尊敬しあい、議論しながらモノを創る。美しいものは見た目だけでなく、技術やユーザー体験も絶大であるように、この4つのバランスが崩れると良いものは作れません。そういう意味でフラーは「デザインの会社」ではなく、「デザインも大切にしている会社」なのです。

櫻井さん:まず、僕と数人のデザインマネージャーがいます。そしてデザインマネージャーの担当案件ごとに、リードデザイナー・サポートデザイナーが配属されています。基本的に1つの案件に対して、ディレクターが1人、エンジニアが3人(Android、iOS、サーバーサイド)、デザイナーが1〜2人アサインされます。(※案件によっては3〜4人の場合もあり)担当する案件は、タイプやフェーズによって異なりますが1人1〜3件です。案件単位で動くことが多く、いつもSlackの案件チャンネルでやり取りをしています。
デザインマネージャーは、より多角的に案件を見ることが出来るデザイナーを育てたいと考え設置しました。各々ペアのデザイナーと担当案件が決まっており、役割は案件の全体設計やデザインレビュー、ペアのデザイナーとの1on1などです。
サポートデザイナーは案件によっては設置しないときもあります。リードデザイナーはある程度経験があり、しっかりと案件設計の責任を持てる人に担ってもらっています。

古賀さん:直近アサインされた案件では、企画フェーズをディレクター1人とデザイナー1人の2人体制で、毎日話す時間を設けながら進めています。デザイナーが1人の案件でも、そこに様々な案件を把握してくれるデザインマネージャーがいることで、コミュニケーションがよりスムーズになったと感じています。
例えば先日、とある開発フェーズの案件で急遽対応しなければならないことが入り、1人で全てを処理しきれるか不安な場面が生まれました。しかし、デザインマネージャーが日々状況を把握してくれているので、先回りをしてサポートデザイナーを入れてもらえたのです。あのときは本当にありがたかったですね。
櫻井さん:デザインマネージャー自体、約3ヶ月前に設置したものなのでまだまだ未完成ですが、今はそういったスキームを作り始めている段階ですね。
クライアントワークは、案件ごとに状況やノウハウがクローズになっています。しかし、本来クライアントワークの良いところは、様々な案件から様々なビジネスやものづくりを知ることができ、それらを集合知として蓄積出来るところです。僕やデザインマネージャーが率先して、各案件で蓄積したノウハウを共通知として横に展開していきたいと思っています。
櫻井さん:現在の取り組みは2つあります。1つはモバイルデザイン勉強会、もう1つはデザイン会です。
モバイルデザイン勉強会は、日々ガラッと変わるデジタル領域についての知識やノウハウをアップデートする会です。ここでは、デザイナー同士が会話を重ねて勉強しています。デザイン会は、各案件の進捗や工夫、こだわり、課題などを発表する会です。
古賀さん:加えて、トレーニングアワーという自主的に本を読んだり、アプリを調査したりする時間もあります。
櫻井さん:そうですね。これは、取り組みというより自然に発生した文化ですね。
古賀さん:このようなフラーの文化は、知識の共有はもちろん、各デザイナーの得意分野を知るきっかけにもなります。例えば、デザイン会でグラフィック表現が得意なデザイナーがいると知ることが出来れば、自分がいざ必要なときに相談しやすいのです。

櫻井さん:フラーが良いものの質を底上げし、良いものが沢山溢れている世の中になればいいな、と思っています。世界の様々なプロダクトデザイン領域に触れる中で、まだまだ日本はデジタルプロダクトの質を向上させることが出来ると感じてきました。
例えば、銀行アプリは以前からありましたが、2019年に三井住友銀行アプリがグッドデザイン賞に入賞したことでその他の銀行アプリの質がグッと向上しました。つまり、良いものは業界/プロダクト全体の質を底上げする力を持っていると思うのです。
フラーは、様々なビジネスを展開するパートナーと共創しているからこそ、業界/プロダクト全体の質を底上げし、世の中を変える可能性を秘めていると考えています。
櫻井さん:僕の願いは「フラー出身のデザイナーは、デジタルプロダクトを作るのが本当に得意だ」「どんな案件でもきちんと良いものを作ってくれる」と、そう周知されることです。そのために、まずはフラーデザインの型を作りたいと思っています。
これまでは、デザイナー各々がノウハウなどを頑張って吸収するなど、属人化していた部分が多くありました。例えば、デザインレビューのチェック基準(パートナーのプロダクトを実際に体験したのか、など)を整えることで、全体の質・スピードが向上しますし、デザイナーの知識も蓄積されていきます。
これまでの案件で僕が無意識に行ってきたことを、誰もが出来るようになるための型ですね。
古賀さん:デザイナー歴が長くなってきたこともあり「知見を共有し、みんなで成長できる組織にしたい」と思っています。私は、1人では作れないものを作りたくて会社に所属しているので、この知見は他案件でも使えるのでは…と感じたら積極的に共有していきたいですね。
櫻井さん:嬉しいですね。でも古賀は、Notionで知見をまとめて発信するなど、もう実際に共有してくれています。組織内に、知見を循環させたいと思い、実際やってくれるメンバーがいることは本当に幸せです。
櫻井さん:良いものづくりに対して「責任を持って全部やりたい」という想いを持ったデザイナーと働きたいです。
現在、UXリサーチャーやUXデザイナー、UIデザイナーなど、デザイナーの役割は細分化が進んでいます。しかし、フラーとしては「デジタルプロダクト領域を一気通貫でやっていきたい」という想いがあります。あくまでデザインは1つの手段でしかないため、特定の職種やフェーズに携わりたいのであればフラーは合わないと思いますね。
古賀さん:「このデザインをやりたい」ではなく「良いものづくりをしたいから、デザインを通して出来ることは全部やりたい」と思っている人ですよね。場合によっては、コミュニケーションデザインまで考える会社なので、「一気通貫で考えたい、考えられるようになりたい」というスタンスの人が活躍出来る環境だと思います。もちろん、そのためのノウハウは共有していきます。
櫻井さん:2018年に「デザイン経営」宣言が発表され、様々な企業がデザインを求めています。それに伴い、デザイナーの役割も多種多様になってきました。今、デザインには本当に追い風が吹いています。
だからこそ、改めて「自分がどんな仕事をしたいのか」を内省し整理することが大切です。その上で、様々な会社を見て、自分に合う仕事かをしっかりと聞いて行けば、きっとマッチする会社に巡り会えると思います。
古賀さん:私自身、何度かの転職を経験した中で大切だと感じたことは自分らしいデザイナーで在れる環境を、諦めずに求めていくことです。会社やデザイン組織の考え方に左右されやすい部分ですが、本当に自分が大切にしたいものを大切にできる環境を重視することで、自分の能力をどれだけ伸ばせるかが変わります。ぜひ自分らしいデザイナーで在れる環境探しを意識してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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この記事を書いた人

ReDesigner
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