
「資産(キャピタル)に、創意工夫(ハック)を。」このビジョンを掲げ、資産形成のあり方をアップデートし続けるTAPP社。同社は、広告クリエイティブとLPを武器に年率約1.5倍の成長を支え、2025年6月期には売上高313億円規模まで拡大した会社です。社名には「Turn A Profit Partner(利益を生み出すパートナー)」という意味が込められています。
マーケティング組織は30名規模。不動産会社がデザインの力で資産運用プラットフォームを目指す形で、広告運用・デザイン・データ分析・CRM・エンジニアリングをほぼすべてインハウスで担っており、デザインチームはその最前線にいる5名体制です。作ったバナーの数字が翌日には返ってきて、その数字が次のクリエイティブの仮説になります。
マーケティング責任者の齋藤さん、デザイナーの村岡さん、クリエイティブプランナーの庄司さんの3名に「なぜTAPPにデザインがあるのか」という問いを起点に、3人の言葉を通じて、この会社が何を信じているかを描きます。
齋藤 喬(Kyo Saito)|株式会社TAPP 執行役員
新卒で広告会社に入社し、キャリアを通じてマーケティングに従事。グローバル環境での実務経験を経て、アマゾン、ポルシェ、ピクテ等の外資系企業にてマーケティング責任者を歴任。2024年12月より株式会社TAPPに参画。現在、マーケティング全体の責任者として、組織および外部パートナーを統括。
村岡 美里(Misato Muraoka)|株式会社TAPP デザイナー
大学でグラフィックデザインを専攻後、株式会社アダストリアにてアパレルスタッフ(副店長)として勤務。2022年6月、株式会社TAPPに入社。マーケティング部のデザイナーとして、バナークリエイティブ・LPを企画から制作まで一貫して担当。
庄司 輝(Akira Shoji)|株式会社TAPP クリエイティブプランナー
広告代理店での勤務を経て株式会社TAPPに入社。年間のクリエイティブ戦略の策定から、LPのワイヤーフレーム構築、コピーライティングまでを一気通貫で担う。リサーチと仮説検証を武器に、デザインとビジネス数字を直結させる。量より質を重んじ、狙い通りの成果を射抜くクリエイティブのプロフェッショナル。
齋藤さん:学生時代、デザイナーを目指したことがあります。でも向いていなくて、断念した。だからこそデザイナーへのリスペクトが人一倍強いんだと思っています。
そのうえでキャリアを通じて、「いいデザイナーと出会うと事業の景色がガラッと変わる」という体験を何度か重ねてきました。前職でも著名なデザイナーを迎えたとき、取引先の反応が一変したんです。「この会社はこだわっている」という印象が広がって、一緒に仕事をしたいという声が増え、事業がどんどんグロースしていった。
ポルシェ・ジャパンに在籍していた時でも、忘れられない体験があります。富裕層のお客さまのご家族をサーキットにお招きして、世界的なレーサーと一緒に走るイベントを企画しました。終わった後に、あるお客さまの奥様が言ってくださった言葉が今でも残っています。「私はどんな車でも買えるんです。でも、そのブランドに何をしてもらったかで、どこで買うかを決めている。あなたにこれだけしてもらったから、これからもずっとポルシェを買い続けます」と。
広告は人を集められる。でも「このブランドとずっと関わりたい」という感情は、顧客体験の設計でしか生み出せない。マーケティングには作れないものが、デザインにはある。その確信がTAPPでデザインを核に置く理由です。

齋藤さん:まずテレアポを禁止しています。カスタマー起点で考えると、テレアポは誰も喜ばない手法です。かける側も、受ける側も、ワクワクしない。お客さまが自らの意思で来てくださり、そこから関係が始まるほうが、全員にとって良い結果につながります。
テレアポをやめることでクレームがほとんど発生しなくなる。クレームがなければ顧客満足度が上がり、提携する金融機関からの信頼も厚くなる。テレアポをしないという選択が、事業全体にプラスの連鎖を生み出しています。
もう一つが「1%ルール」です。業務時間の1%、月に約1〜2時間をお客さまのために使うことをルール化していて、オーナーイベントに参加したり、資産運用の相談に乗ったりする。私自身も、相談があれば自分で受けて、その人の課題をコンサルタントに引き継ぐ。
お客さまを直接知ることが、すべての設計の起点になります。一般的にマーケティングは利害関係者が多く、「声の大きい部署が勝つ」状況になりがちです。でも「カスタマー起点で考えると、こちらが正解」という軸があれば、全員がブレずに動けます。この軸こそが、TAPPのデザインチームが数字とクリエイティブの両方に向き合える理由でもあります。

村岡さん:前職のアパレル時代から、自分の行動が売上に直結する感覚が好きでした。転職活動では「ただ作る」のではなく、マーケターと戦略的に並走できる環境を求め、TAPPにたどり着きました。 一番のポイントは、デザイナーが単なる制作担当ではなく「情報の設計者」として定義されている環境です。指示をビジュアル化するだけではなく、構成(ワイヤーフレーム)の段階から「どのコピーが心理的障壁を下げるか」「納得感を生む情報順序は何か」を徹底的に設計します。色彩やフォントの選定一つひとつに、ターゲットを動かすためのロジックを込めています。
村岡さん:デザインを「点」ではなく、事業成長のための「継続的な改善プロセス」として捉えるようになりました。 例えば、過去に制作したバナーのリデザイン。以前のCTRやCVを詳細に解剖し、「なぜこの要素がクリックを阻害したのか」を分析した上で、チームの集合知を掛け合わせてブラッシュアップを重ねます。個人では到達できない改善点を見出し、確実な数値向上に繋げる。 制作して終わりではなく、結果をもとに改善を繰り返すインハウスならではの強みが、私の成長を加速させてくれました。失敗することも多いですが、しっかりフィードバックが貰える。背中を押してもらえる環境であることも大きいです。 今では、「なぜこのデザインなのか」を事業目的から逆算して論理的に説明する力が身につきました。数字と真摯に向き合う日々が、デザイナーとしての私の核を作っています。
村岡さん:求められなくても自分から考えて動く、というのがここの前提になっています。
「デザインだけをしたい」というマインドだと難しい部分があります。数字とも向き合うし、分析する時間も必要になる。その部分を面白いと感じられるかどうかが、TAPPで活躍できるかどうかに直結していると思います。
庄司さん:私はクリエイティブの工程を、子供の頃に熱中した「ベイブレード」になぞらえて考えることがあります。パーツを組み替え、試行錯誤して強い個体を作り、バトル(市場)に出して結果を確認する。この「仮説と検証のループ」こそが、私の仕事の原点です。日々の数字の分析や、次の打ち手についてチームや齋藤とも一緒に考えてもらえる機会があって、気づきや成長の方向性がいろいろと見えてくる。成長できる環境があることが、ここにいたい大きな理由の一つです。
前職の広告代理店では、大量の案件を「数打ちゃ当たる」式でこなすのが常識でした。しかしTAPPでは、まず徹底したリサーチから始めます。顧客インタビューなどから「顧客の真の悩み」を抽出し、「このターゲットには、この角度の言葉が刺さる」と狙い澄ました仮説を立ててからLPを設計する。「ただ当たった」のではなく、「意図した通りに勝てた」という再現性のある成功体験を持てるようになったことが、プロとしての大きな手応えになっています。

庄司さん: 「CR(クリエイティブ)全体定例」は、単に結果を共有する場ではなく、広告運用チームとデザイナーが対等に議論し、『なぜこの表現がユーザーを動かしたのか』というインサイトを解剖する場です。 どのターゲットに、どの角度のクリエイティブが、なぜ刺さったのか。その因果関係を徹底的に突き詰め、次の一手を調整していきます。ここで仮説を研ぎ澄ましてから制作に入るため、狙い通りに数値が跳ねるケースも確実に増えました。村岡をはじめとするデザイナーたちが、データの裏にあるユーザー心理を読み解いて発する意見は、プランナーである私にとっても非常に刺激的です。
村岡さん: 私も、この場で職能を超えて議論するプロセスが大好きです。庄司さんだけでなく、実際に広告を運用している担当者のリアルな声を聞くことで、デザインの解像度が格段に上がるんです。 例えば、媒体によって反応が良いコピーや色のトーンには明確な違いがあります。その微細な傾向をチームの共通言語にして、デザインに落とし込んでいく。そうして導き出した最適解が、狙い通りの数値として返ってきた瞬間は、インハウスデザイナーとして最高に楽しいです。
庄司さん:デザイナーと組んで最も高揚するのは、自分の想像を超えたアウトプットが返ってきた瞬間です。私が引いたワイヤーフレームを、彼ら彼女らはただ綺麗にするのではなく、ターゲットの心理に合わせて情報を再解釈し、直感的に伝わる図解や表へと落とし込んでくれる。「この情報の優先順位なら、こちらの見せ方のほうが刺さる」というプロの逆提案があるからこそ、TAPPのクリエイティブは強くなれるんです。
ワイヤーの意図を超えて、より良くしようとしてくれるデザイナーがいることが、TAPPの強みだと思っています。この点は、広告運用担当者からも同様の声があがっています。「デザイナーさんは何の目的でやるのか、どういうターゲットなのか、どう思ってもらいたいかを丁寧に確認してくれる。考えた本人より深く丁寧に落とし込んでもらえることが多い」と。
齋藤さん:デザインの機能として3つを育てていきたいと思っています。一つ目は獲得効率の向上。これは今のチームが得意とするところで、現状の業務の約90%はここです。
二つ目はUX全般の設計。メールやSNSからインサイドセールスに至るフルファネルでのアプローチ、さらにはカスタマージャーニーそのものを一貫してデザインしていく領域です。
三つ目がブランディング。TAPPのことを知っていただいて、ファンになっていただくための世界観を作る。これは本当にこれからの領域で、ブランディング担当もまだいません。
「いいものを作りたい」「かっこ悪いものは出したくない」という思いを持った人が集まってくると、自然といい仕事が生まれる。数字も上がる。
その基盤を作ることが、TAPPの次のフェーズにとって一番大切なことだと思っています。TAPPのデザインいいよね、と言って関わってくれる人が増えていくような、そういう会社にしていきたいと思っています。

村岡さん:UIUXの部分が、デザイナー全体として経験が薄いと感じています。広告クリエイティブやLPに強いメンバーは揃っているんですが、UXデザインの上流から設計できる人がいてくれると、チームとしてさらに強くなれると思います。
私自身は、1%ルールを使って当社のセミナー動画を視聴するようにしています。営業さんがお客さまとどんな会話をしているかを知ることで、クリエイティブに生かせる発見があります。お客さまを直接知ろうとする姿勢が、デザインの質に直結すると実感しています。
庄司さん:数字をもっとスピーディーに読んで、判断する力は自分自身の課題でもあります。仮説を立てて、数字を確認して、素早く次の打ち手に移る。この判断とスピードが、競合に勝てる部分だと思っています。齋藤と行っているミーティングでの気づきや、チームメンバーとの日々のやりとりを通じて、そこを磨き続けているところです。
庄司さん:AI時代において、決定的な差がつくのは「課題設定」の質だと思います。定型的なワイヤーの整理や図版作成はAIで加速できますが、「そもそも顧客は今、何に悩み、どの言葉で救われるのか」という根本的な問いを立てるプロセスは、人間にしかできません。
私たちはリサーチを通じて顧客の脳内を定義し、まだ言語化されていないニーズを見つけ出すことにリソースを集中させています。「課題を見つける力」という人間特有の領域を磨きつつ、アウトプットをAIで最大化させる。この使い分けこそが、これからのクリエイティブプランナーに求められるスキルの本質だと考えています。
村岡さん:デザインをまるっとAIに任せることは現時点では難しいですが、リサーチや素材生成では活用が進んでいます。バナー素材をAI生成で作る取り組みも始まっていて、以前は時間のかかっていた作業が大幅に短縮されました。「AIをどう使うか」をデザイナー間で常に情報共有しながら、使い方を進化させています。
齋藤さん:私の考えは明確です。AIを使う主な目的は「顧客体験を良くするため」です。人件費削減や効率改善を目的にAIを導入しても、うまくいっている会社は少ないと感じます。UXの最前線にいるデザインチームがAIを活用するからこそ、お客さまに直接インパクトを与えられる。そこにこだわり続けてほしいと思っています。
齋藤さん:強い想いとこだわり、そして仮説を持ってきてほしい。AIがどれだけ進化しても、「なぜこうなるのか」という問いを立てられる人間は代替されないのではないでしょうか。数字を上げたい、いいものを作りたい。その両方を追える人が、この会社で活躍できると確信していますし、そういう方と一緒に働きたいです。
村岡さん:数字もデザインも、どちらも好きな方に来てほしいです。作ったものがすぐに数字になって返ってくる。その手応えをやりがいだと感じられる方なら、ここでの仕事はきっと面白いと思います。
庄司さん:数字を見て、そこから提案できるデザイナーと一緒に仕事したい。自分の表現にこだわりがあって、かっこいいものでちゃんと結果を出したい、という感覚を持っている方なら、きっと合います。

編集部より
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この記事を書いた人

ReDesigner
ReDesignerは、デザイン会社によるデザイナー向けのキャリア支援サービスです。 企業とデザイナーの間に入り、独自のオンラインアンケートや面談を通じて、 デザイナーの特性やキャリアの指向性を理解した上で適切なマッチングを行います。単純に紹介をするだけでなく、デザイナー特化型の求人票も用意しており、デザイナーが働きやすい環境設計も支援します。
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