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リリースして終わりではない。サービスを育て、作り続けるクライアントワークの醍醐味|ReDesigner Online Talk 

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イベントレポート

2021/10/11

リリースして終わりではない。サービスを育て、作り続けるクライアントワークの醍醐味|ReDesigner Online Talk 

「クライアントワーク」と聞くと、まだまだ「リリースまでしか関われない」「事業にコミットできない」といったイメージが一人歩きしているように感じます。しかし現在、クライアントワークが進化を遂げつつあることをご存知でしょうか。そんなクライアントワークの実情をお伝えするべく、今回はクライアントと並走しリリース後もサービスを作り続ける2社のお話をお伺いしました。

ご登壇いただいたのは、株式会社Sun Asteriskの南様と株式会社ゆめみの曽根様です。両社ともクライアントワークを行っていますが、クライアントとの向き合い方やデザインアプローチは様々です。どのようにクライアントと伴走しサービスを作り続けているのか、その共通点と相違点をお楽しみください。

世の中を変えるアイデアを実装する伴走者。株式会社Sun Asterisk

南 慶隆|株式会社Sun Asterisk|デザイナー
武蔵野美術大学卒業後、フリーランスや制作会社でWebデザインとフロントエンドを10年ほど経験したのち、株式会社Speee にて不動産 / リフォーム系ライフスタイルメディアのデザイナー兼ディレクターとして、立ち上げ間もないサービスのグロース・プロダクト開発に従事。2018年にSun Asteriskへ入社。ベトナムのハノイブランチのデザイン組織にてUI/UXデザインを担当しつつ、Framgia からSun Asteriskへのリブランドプロジェクトを担当。大手企業のDXプロジェクトや新規事業プロジェクトにてPMを担当後、現在はCreative Strategic Team。

どんな課題にも応じるプロ集団「デジタル・クリエイティブスタジオ」

株式会社Sun Asterisk(以下Sun*)は「Make Awesome things that matter」というスローガンのもと、「誰もが価値創造に夢中になれる世界」をビジョンに、「本気で課題に挑む人たちと事業を通して社会にポジティブなアップデートを仕掛けていくこと」をミッションに掲げています。

2013年に設立され、2020年にマザーズへ上場しました。全従業員数約1,500名のうち1,000人ほどはベトナムに所属しており、エンジニアが大半を占めています。また子会社として、ITプログラミングスクールを運営するグルーヴ・ギア株式会社や、直近ではエンタープライズ向けのビジネスデザインコンサルティングを提供する株式会社NEWhなども設立しています。

Sun*は自分たちを「デジタル・クリエイティブスタジオ」と称して、良いアイデアや世界を変えるアイデアを持つ企業が直面する課題に対して包括的に支援する仕組みを作っています。支援はクライアントの課題によって変わるため、それらに対応できるようエンジニアやデザイナーなど様々な領域のプロフェッショナルが集結し、1つのサービスを作っています。

サービスとしては、ビジネス、テック、デザインの観点からサービスの開発支援を行うCreative&Engineering、国内外のIT人材の発掘、育成、紹介を担うTalent Platformの2つを行っています。

圧倒的な開発リソースとワンストップの価値創造

昨今世の中で叫ばれている「DX」ですが、Sun*では以下2つの要素を提唱しています。

デジタイゼーション:業務プロセスをデジタル化する課題解決型のアプローチ
デジタライゼーション:事業そのものをデジタル化する価値創造型のアプローチ

Sun*では特に、今までになかった価値をデジタルの力で創造していく「デジタライゼーション」を重要視しており、今後デザイナーが存在感を増していく領域であると考えています。

実際に、デジタライゼーションで辿るプロセスを示した図がこちらです。

課題抽出、作るべきものをリーンに設計していく段階では、デザインシンキングを用いてデザイナー主導で推進することが多く、その後作るものが明確になった段階でエンジニアへバトンが渡されます。このように、Sun*は圧倒的な開発リソースによって0からグロースさせていくことを強みとしているのです。

また、コンセプトワークやものづくりをシームレスにワンストップで提供できることも強みとしています。コンサルだけ、開発だけ、ではなくクライアントの事業状況を深く考慮し、不足しているものをSun*で補完できる状態を整えていくことを目指しています。そのため、デザイナーやエンジニアにも、課題発見能力やスケーラビリティを大切にしてもらっています。

クライアントのライフタイムサポーターに

具体的なソリューションについては、こちらの概念図でご紹介します。

Sun*は、クライアントの抱える課題は時と状況により変化するということを前提とし、その状況に寄り添い支援をすることを大切にしています。そのためソリューションも、課題抽出・企画を行う「Short Project」から始まり、スピーディに開発を行う「MVP開発・PoC」、サービスが軌道に乗るとグロースを目指し「本開発・DevOps」を行うなど、幅広く行わせていただいています。

中でもShort Projectには特に力を入れており、クライアントと共に「実際に行うべきなのか」「なぜやるのか」という、ビジネスの前段階から考えることを大切にしています。Short Projectは、上記の問いやビジネスの観点を融合しながら、コンセプト設計や合意形成、ビジュアルコンセプトの作成を行うサービスとなっており、以下の4ステップで進めていきます。

▼インスピレーションリサーチ
定性・質的なリサーチをはじめ、ステークホルダーやエキスパートなど様々な部門の方々にインタビューを実施し課題や可能性について把握します。Sun*では、この調査やリサーチにとても時間をかけています。

▼統合・意味付け・主観作り
プロダクトの方向性を決めていきます。どのような領域、視点に着目して、商品や体験を作り上げていくのか、アイデア・コンセプトのコアの部分を探っていくプロセスです。

▼ブレインストーミング・コンセプトメイキング
リサーチや気づきから導き出された「軸(問いかけ)」を策定します。ウォーターフォール型で選択肢を狭めていくモデルとは違い、アイデアの発散と収束をしながら常に視野を広げ、学びの機会を残しながら進めていきます。

▼ストーリーテリング
理想的な体験をシナリオとして作り上げることによって、ユーザーへの共感も高まり注力すべき点を把握します。主要な体験別にストーリーを作り上げていくことも想定しています。

特徴としては、デザインアプローチを重要視していることが挙げられます。リサーチでもデザインリサーチの手法を用い「目の前の1人のユーザーの課題を解決できるのか」という観点から有用性と共に実現可能性を探ります。また、デザイナーの本領を発揮するストーリーテリングでは、プロジェクトに関わっていない人にも伝わるようにビジュアライズをしています。

最終的な成果物は、お客様のニーズに応じて柔軟に変化させています。「社内の合意形成をしたい」ということであれば、ユーザーニーズから導き出されたコンセプトをわかりやすく伝えるためにデックのような形に落とし込んだり、「早めに社内の開発体制で何を作るのかを伝えたい」とのことであれば、エンジニアが参画し初期的な開発の設計をご提示したりもします。

Sun*らしさの追求なら大変革もいとわない

次にSun*のデザイナーについてお話しします。規模感は、私が入社した2018年の4名から、今では日本に所属するデザイナーだけでも33名と、およそ8倍まで増加しています。会社の方向性として、開発だけでなくデザインも非常に重要視していることが表れています。

デザインの領域も広がっています。今までは、UXの5段階モデルでいう構造・骨格・表層がメインの領域でしたが、「事業創造からサービスの成長まで包括的に支援」できる組織であるために戦略・要件の領域にもデザイナーが参画していくようにしました。今ではほとんどのプロジェクトで、デザイナーも抽象レイヤーから考えています。

また組織体制について、つい最近、Creative&Engineering Teamが中央集権的なピラミッド型の組織から、図のようなマトリックス型の組織になりました。爆発的な組織の拡大に伴い、Sun*らしいアクティブな動きができなかったり、クライアントに十分な価値を提供できなくなったりするのではないかという懸念から、このような大規模な組織変革が行われました。

ビジネスやテック、クリエイティブ領域のプロフェッショナルが揃う小さな組織が複数存在することに加え、専門的な職能集団という横軸の組織もあることで、育成面も担保できる組織構造となっています。

エンタープライズ企業とのDX推進事例

ここからは実際にどんなご支援をさせていただいたのかをお話します。

ご紹介するのは、大手通信会社のソフトバンクグループ株式会社(以下、ソフトバンク)さんとの取り組みです。新規事業を推進する部署とコラボレーションし、UI/UXデザイナーやビジネスコンサルタント、エンジニア、リサーチャーによってサポートを行いました。コアコンセプトを決めるMVP開発から伴走し、大規模な開発が始まった際にはデザイナーやエンジニアをスケールするところまで支援させていただいています。

その中のプロジェクトとして、ソフトバンクさんと日本通運株式会社(以下、日本通運)さんの合弁会社であるMeeTruck株式会社(以下、MeeTruck)さんの新規事業開発支援を行った事例があります。

当初は、UIデザイン/UXデザインのコンサルティングと成果物の納品というオーダーからプロジェクトがスタートしました。しかし、Sun*であればもっと立ち上げ期の複合的な課題を解決できるのではと考えご提案させていただいたところ、どんどん支援の領域が大きくなっていきました。実際のタイムラインがこちらです。

私が所属していたUXチームは主にグレーで囲まれた領域を担当していましたが、ブランド構築支援やWebサイト構築支援も複合的に支援させていただきました。

実際にデザイナーが行ったこともご紹介します。まずは、ユーザーリサーチとしてサービスを利用する運送会社さんのもとを訪れ、ユーザーのペインを調査しインサイトを得ました。右に描かれている素敵な絵は、ドライバーさんの1日を調査していた際に描かれたものですね(笑)

ここで大切にしていることは、ユーザーリサーチで得たインサイトをデザイナーだけで消化するのではなく、チーム全体に共有し共通認識にしていくことです。ワークショップ形式でペルソナを作成したり、知見を共有したりと、一緒にユーザーモデリングを行っています。

その後、エクスペリエンスマップでユーザー体験を時系列で可視化し、ユーザーシナリオマップでユーザー体験を点から線に設計することで、サービス開発へシームレスに繋げられるようなアウトプットを出していきました。デザイナーだけではなく開発側やビジネス側ともコミュニケーションを取り、要件定義からUIデザイン/UXデザインの設計、Webサイトの作成までと長いスパンで一緒に伴走させていただいています。

次に、ブランド構築支援についてご紹介します。

このプロジェクトは当初、ソフトバンクさんと日本通運さんという異なる2社が1つの会社を作るということで、各社の組織文化やサービスに対する考え方の違いに課題感がありました。その課題感に対してもブランド構築支援として、ワークショップ形式で各社が持っているMeeTruckさんへの認識やイメージ、ビジョンを話し合いブランド構築を行い、その成果をロゴデザインとして見える形に落とし込みました。

このご支援は私たちの「ブランドを共創しベクトルを合わせていく体験を作りたい」という想いから始まったものであり、とても意義のあるものだったと感じています。

このように、ご支援の実績としてはスタートアップから大企業まで300社以上の実績があります。今後DXはどんな事業ドメインの企業でも必要となる領域なので、多岐に渡る企業様とのお仕事が増えています。

クライアントワークを超えるSun*らしいご支援を

また開発のご支援に留まらず、Sun*には「スタートアップスタジオ」という、スタートアップ企業に出資する仕組みも存在しています。投資先はすでに21社(2021年6月現在)となっており、一例として、ビデオ面接ツールを提供している株式会社ZENKIGEN様や、店舗物件と店舗を探す人のマッチングサービスを提供する株式会社テナンタ様など、様々な企業様をご支援させていただいています。

また、親を頼れない子供たちの自立支援プラットフォームを提供するNPO法人ブリッジフォースマイル様の開発支援事例もあります。予算的に費用捻出が難しい状況でしたが、社内の議論を通じてやるべきだと意思決定し、そこから実現方法を探ることになりました。クラウドファンディングの活用や若手の学習も兼ねることでコストを抑えるといった方法が沢山議論され、無事サービスを世に出すことができたSun*らしい事例だと感じています。

Sun*は、自分たちの仕事をクライアントワークと定義していません。いいアイデアや世の中を変えるアイデアを早く実現させるための手段を考えたときに、結果的にクライアントワークになっているだけと捉えています。また現在、クライアントワークを行う企業自体がどんどん変化してきていますし、旧来のクライアントワークというラベルを貼ることなく見ていただけると嬉しいです。

本日はありがとうございました!

全ての人が生まれながらに持つ能力「デザイン」の先導役に。株式会社ゆめみ

曽根 誠|株式会社ゆめみ| CDO兼サービスデザイナー
HCD-Net認定人間中心設計スペシャリスト | PMI認定PMP | SA認定CSM | AWS認定CP | 多摩美TCL修了 | 関西大学卒 新卒で出版系グラフィックデザイナーとして就職。インターネットビジネスの黎明期の当時、マルチメディアと呼ばれたデジタルデザインを担当するようになり、そこから様々な業界のウェブシステム・メディアなどのプロデュースを行う。スタートアップののプロダクト責任者を経て、業務システムのコンサルタントも経験、サービスデザインの考え方でBPRしながらシステム構築するプロジェクトに数多く従事。ゆめみではサービスデザイナーとして、BtoB/C/Eの知見を活かし事業会社のプロジェクト、DXを支援する。2021年よりCDOに就任。

ゆめみと一緒にやれば、何かが生まれる

株式会社ゆめみ(以下ゆめみ)の紹介をさせていただきます。設立は2000年で、従業員数は現在244名とかなり増えてきていますね。事業内容としてはインターネットサービスの企画・開発・制作・運用支援を行っており、国内外に様々な拠点があり自由な働き方を推進しているという特徴も持つ会社です。

ゆめみは、モバイルインターネット業界20年の老舗ベンチャーです。2000年代ガラケーの時代から波に乗り、モバイルマーケティング、CRM、O2O、ゲーミフィケーションなどで検索すると上位に表示されるまでに成長を遂げました。最近では、オムニチャネル、DX、クロステック、オープンイノベーションなどのお話をいただくことが多く、DX推進を一緒に伴走しながらオーダーメイドしていく「デジタル推進を加速させるパートナー」と称しています。

そして実は、ゆめみはこんな企業様のWebサービスやアプリ開発のご支援させていただいています。ご支援は多岐に渡っており、ネットサービスをオーダーメイドで企画設計し、システムの構築・運用から改善対案までサポートしていきます。

ゆめみは、支援しているサービスのエンドユーザーが合計で1億MAUに到達することを目指しており、現在は5000万から1億の間で推移しています。また、クライアントから「ゆめみと一緒にやれば、何かが生まれる。ゆめみに話せば何かが変わる。」と思っていただける関係性の構築を目指しています。

組織体制としては図のような先端的なスペシャリストが在籍しており、兼務も含めると約30名のデザイナーがいます。

チームでデザインし実装する、一貫したサービスを。

次にゆめみでできることをお話します。ゆめみは、開発だけに留まらない一貫したサービスをご提供することを目指しています。

私たちは、ゆめみのビジネスモデルを「BnB2C」と称し、受発注の関係ではなく、お客様と共創し創出した価値に対してエンドユーザーがお金を払う三方良しの関係を、持続的に維持・向上し続けるビジネスモデルを行っています。また、プロダクトの開発のみに留まらず、ITやマーケティング双方の戦略から解決すべき課題を抽出して、企画の構築から運用までを一貫して行います。

具体的には、下の図のようにリサーチから運用までを一貫してご支援し「チームでデザインしながらチームで実装する」体制を整えています。

前半部分をYUMEMI Service Design Sprintと称し、ユーザーリサーチ、UXリサーチを始めインサイトを具現化するためにワークショップを開催しています。この部分の強化は、ここ2,3年で活発に行っていますね。

また、支援だけではなく、社内エンジニアが案件外で興味のある技術やトピックを研究をし、その経験をもとに案件に対してフィードバックすることがあります。例えば、アレクサとレインセンサーを繋げる、といった研究からサービス化の支援を行うこともあるのです。

さらに、ゆめみも自社サービスの開発運用経験があるので、その知見を生かしてサポートするデジタル新規事業支援も行っています。このように、お客様の条件や様々なケース最適な技術を検討・選択するため、提案できるナレッジは日々更新され続けているのです。

まずはユーザー理解。開発から運用までをご支援する事例

続いてご支援の事例をご紹介します。こちらは、株式会社横浜銀行様と若者向けのインターネットバンキングアプリの作成を行った事例です。

ここでは、すぐに着手するのではなく「本当に若者はインターネットバンキングを使えるのか」「若者は銀行に対してどういったインサイトを持っているのか」「どうして若者が銀行を使おうとしているのか」を大切にしていました。そのため全員でワークショップを行い議論し合った結果、多くの若者が銀行では何ができるのか知らないのではないかという仮説が立ちました。ここから、機能過多を避け契約者を育てていくアプリ制作を提案し、コンセプト策定のご支援をさせていただいたのです。

また運用面では、オフィシャルアプリのコンテンツ運用・データ分析も行っています。アプリの制作だけではなく、そのアプリのコンテンツ運用分析まで行っています。

こちらはBnB2Cの事例です。消費者の目に触れることはありませんが、消費者にサービスを提供する従業員向けのサービスを、株式会社ニトリ様と共に提供しました。こちらは私も得意な領域で、業務フローを描きペイン・ゲインといった話をさせていただきました。

クライアントと仲間を想う、ゆめみの文化

続いて、少し変わっているゆめみの文化や制度、デザイナーについてお話しします。

文化として1番大切にしていることは「QUALITY&AGILITY(高品質と高機動性)」で、これを体現するために各分野のスペシャリストを集め緊密に動けるような組織形態を取っています。次に「BAD NEWS FAST(良い情報も悪い情報も早く)」を大切にしており、徹底的な透明性を重視し内部の実態も可視化した上でお客様とプロジェクトを推進します。悪い情報ほど早く報告し、悪い情報を伝えなかったことに対してはペナルティを加えるような文化となっています。

制度は様々なのですが、大きく分けて以下の4つに分けられます。福利厚生が充実しているというより、ゆめみにはこういった制度を活用できる自律した社員が揃っているのだと感じていただけたら嬉しいです。

▼アジャイル組織
ホラクラシーに近い組織形態で、ストーリー・スコープを共有するステークホルダーで構成されています。また、役割やチームを自分たちで流動的に変えることができます。

▼全員が意思決定
前述のようにフラットな組織形態であるため、全員がCEOのような状態となり意地決定を行うことができます。承認というプロセスは存在せず、全て助言というプロセスになっています。

▼成長環境を提供
ゆめみでは勉強し放題で、学びにかかる費用は無制限に提供しているため、学校に通いたければ学費も出しています。アウトプットは職能別のほか、興味ベースで集まる委員会なども自主運営しています。

▼ワークフルライフ
休暇の目的を制限しない有給休暇制度や給与自己決定、副業し放題や休暇制度があります。

またゆめみのデザイン組織には、デザインギルドの中に各々ストーリーを持つ「ディレクション」「サービスデザイン」「UIデザイン」「プランニング」という4つのチームが存在しています。

チーム体制は下の図のようになっており、各チームがストーリーに従いステークホルダーとスコープを繋いでいます。ここではヒエラルキーなどは一切なく、ステークホルダーからの助言に基づいてプロポーザルを行う形となっています。

またゆめみには、様々なデザイナーやプランナーが所属し、特徴としては専門を持った上で幅広い領域をカバーできる人が多いです。ワークショップデザイナーや、PMP、人間中心設計スペシャリストを持つデザイナーが所属しています。

また、デザインを支援する仕組みや場も充実させています。「クリエイティブデザイン委員会」というデザインシステムの構築やアセットの蓄積、獲得した知のナレッジベース化ができる委員会が存在したり、デザイン以外の学びを教え合える「ゆめみ塾」、そしてその学びを表出する「give and give」という場も設けています。

デザイナー組織ではなく、デザイン組織を目指す。

最後に、ゆめみの目指す組織についてお話しします。ゆめみは、デザイナー組織ではなくデザイン組織を目指しています。デザイナー組織は、デザインを特殊技能やプロセスの一部と捉え、デザイナーが技術を磨くことを奨励する組織ですが、「言われた物を作る」といった請負型のマインドセットになってしまうことがあります。

ゆめみは、そうではなくて「デザインは、全ての人が生まれながらに持つ能力であり人々の行動を促すものである」と捉え、デザイナーとは人々が持つデザインのマインドを呼び覚ます先導役である、としています。

そしてそのデザインの意識を、プロジェクトマネージャーやエンジニア、営業など全ての領域に染み渡らせ、全ての仲間が同じベースで会話をする組織を、ゆめみのデザイン組織と呼んでいます。ゆめみは、デザイナーがデザインスキルに留まらず、お客様の業務理解やビジネス・経営の要素もスキルとして持つことを奨励し、デザイナーでもビジネスの現場で議論する組織を目指し環境を整えています。

興味を持ってくださった方はぜひご連絡ください。今日はありがとうございました。

インタラクティブセッション

後半はReDesigner事業責任者の佐宗がモデレートしながら、登壇者のお2人とインタラクティブセッションを実施しました。

Q1 お客様と共創するという関係作りに課題を感じているのですが、両社が意識している関係構築の進め方を教えてください。

Sun*南さん:
まずは、マインドセットが大切だと思います。Sunはコーポレートブランドを変更する際に、掛け算の意味を持つ「」をつけました。これは、Sun*がお客様を支援しコラボレーションすることで、シナジーを生み出したいという想いからきています。アイデアの発起はお客様ですが、私たちはそのアイデアに賛同し実現に向けて能力をフル稼働させるチームとして参画しています。会社内の事業に関わるメンバーに憑依するような関わり方を大切にしています。

また共創に好意的でないお客様に対しては、オフィスにお招きして一緒にワークショップを行うなど、フラットな仕組みをデザインしていきます。そういったコミュニケーションの工夫1つで心の壁がなくなる経験はこれまで何度もしてきました。またその上で、個人の想いを引き出すプロセスもとても大切にしています。自身の想いからくる言葉を伝え合わなければ、関係性は「企業対企業」に留まることが多いです。

オンライン下でもツール用いれば問題なくワークショップを行うことができるので、今までと変わらず共創関係を構築できていると感じていますね。

ゆめみ曽根さん:
ゆめみでは、チームビルディングと振り返りを大事にしています。チームビルディングをする際には「得意なこと」「大切に思っている価値」「期待されている成果」などをお客様を含め開示していくような、ドラッカー風エクササイズを行っています。また、プロジェクトのKPTなど振り返りのスパンを短くしています。期間内に何度も振り返りを行うことによって、お客様の本音を引き出せ関係性を密にしていくことができるのです。

Q2 お話の中で「一気通貫と言いたくない」という言葉がありましたが、どういう背景でそう思われているのでしょうか。

Sun*南さん:
会社のコンセプトとしても、スポットだけの支援やモノを作って終わりといったアプローチは行いたくないと思っています。一気通貫という言葉は、始まりから終わりまでの直線は担保されているものの、一方通行で終わりのあるプロセスを指している印象を持ってしまうため、適切な言葉ではないように感じています。

ゆめみ曽根さん:
一気通貫というと、特定のプロジェクトチームをクライアントの箱の中に入れ込むというイメージがあります。私たちは、クライアントにも強くなってほしいし共創していきたいので、現在は様々なところにくっつくという意味を持つ造語「マルチスティック」と表現しています。

一気通貫がプラモデルだとすると、マルチスティックはブロック玩具です。クライアントのプロジェクトに足りているものは提供せず不足しているものを補うという関係性でを目指しているので、一気通貫とは異なると感じていますね。

Q3 事業にコミットするクライアントワークでは、やはり評価の中に事業KPIへの貢献が含まれるのですか?デザイナーの評価方法を教えてください。

ゆめみ曽根さん:
組織として「上司が部下を評価する」という仕組みを捨ててしまったため、評価というプロセスはありませんが、365日360度周りから評価されている形になります。これといった評価方法はありませんが、レトロスペクティブやKPTでの振り返りは重要視していますね。その他、NPSやクライアントのコメント、懇親会内で定性を拾うこともあります。

Sun*南さん:
評価をなくすまでには至っていませんが、理想的には評価をなくし「宝を見つけたら分け合おう」という組織にしていきたいです。

大切にしているのは「関わることへの体験価値を提供できているか」という観点を本人も含めて見ていくことです。エンドユーザーへの価値、顧客への価値、チームへの価値といった貢献が評価の対象となります。質問をいただいている「事業KPIへの貢献」については、顧客への価値と考えられて評価の対象になっています。

Q4 サービスのグロース段階では、デザイナーはどのように関わっているのですか?

ゆめみ曽根さん:
継続されたスクラムチームにデザイナーが入っている場合、デザイナーはデザインOpsとしてデザインシステムを作るなどの形で関与します。デザインOpsに入らなくても、適宜参加という形でスポットでの提案をさせていただくこともありますね。多様な意見を取り入れた提案ができるよう、クリエイティブデザイン委員会などを活用し自己研鑽や新しい技術を学んでいる人が多く、実際それがグロースに役立っているように思います。

また、デザイナーは様々なアプローチがあってアサインされるため、複数のプロジェクト兼務する場合もあります。そういった場合は、やりたいかという自律的な意思を尊重しつつ、得意不得意を含めて様々なところに挑戦してもらっています。

──Sun*さんはマトリクス型組織に変更したという話がありましたが、グロース段階でも専門分野が決まってアサインされるのでしょうか?

Sun*南さん:
グロースフェーズだからアサイン、というよりは形を変えて適切にチーム編成してアサインをしています。また、​グロースフェーズについてはストック企業数として、会社の重要指標にしているところでもあります。IR資料にも記載していますので興味のある方はぜひご覧ください。

マトリクス組織になったことで、専門性が狭まった感覚はないですね。UXデザイナーだからUXデザイン、という仕事の渡し方をしておらず、デザイナー個人の興味関心や、獲得したい経験やスキルなどの個人の想いを反映してアサインしています。

編集部より

最後までお読みいただきありがとうございます。

各社のクライアントワークへの想いやスタンス、また「クライアントワーク」という言葉を超えた取り組みが伝わったのではないでしょうか。「受託」というイメージを一新し「なぜ行うのか」と問い、クライアントの状況を見て組織の一員となる姿勢に、新しいクライアントワークの形を感じました。

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この記事を書いた人

ReDesigner

ReDesignerは、デザイン会社によるデザイナー向けのキャリア支援サービスです。 企業とデザイナーの間に入り、独自のオンラインアンケートや面談を通じて、 デザイナーの特性やキャリアの指向性を理解した上で適切なマッチングを行います。単純に紹介をするだけでなく、デザイナー特化型の求人票も用意しており、デザイナーが働きやすい環境設計も支援します。

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