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領域を超え、人の感情と向き合い続ける エンジニア、UXデザイナーを経てたどり着いたStrap事業責任者のキャリアの軌跡

Goodpatchでは現在Starpというクラウドワークスペースを開発中。今回はそのStrapの事業責任者 北村のキャリアを、Goodpatchが運営するデザイナー向けキャリア支援サービスReDesignerの事業責任者 佐宗との対談形式で紐解くイベントをオンラインで開催しました。
本レポートでは、オンラインイベントにて北村がお話しした内容をお届けします。

ファシリテーター
佐宗 純 | 株式会社グッドパッチ ReDesigner事業責任者兼キャリアデザイナー
立教大学卒業後、大手通信会社にてデザイン会社と組み、デザイン思考を用いた新規事業開発に従事。2015年にUXデザイナーとして株式会社グッドパッチに入社。Prottの初期フェーズやデザイン思考研修の設計を担当。2018年5月、ReDesignerをリリースし、2019年6月、ReDesigner for Studentをリリース。事業責任者兼キャリアデザイナーとして100人以上のデザイナー面談を実施している。

スピーカー
北村 篤志 | 株式会社グッドパッチ Strap事業責任者兼UXデザイナー
エンジニア、Webディレクターを経て株式会社グッドパッチのUXデザイナーとして中途入社。クライアント事業部で、UXデザイナーとして事業課題を解決する業務を経験した後、UXデザイナーの組織責任者として、クオリティー管理、UXデザイナーの採用と教育に取り組む。現在は自社プロダクトの事業責任者として、Prottの運営と新規プロダクトStrapのサービス立ち上げに取り組んでいる。
StrapとはGoodpatchで現在開発中のプロダクトで、リアルタイムで図解やテキスト情報の共同編集が可能なオンラインホワイトボードのようなものです。2020年4月からβ版を一部の企業様に利用いただいていて、2020年夏に正式版のリリースを予定しています。プロジェクト進行において、資料作成の効率が上がらなかったりコミュニケションがうまくいかなかったりといった課題があります。その課題に対して、情報をリアルタイムに共有しながら素早く視覚化したり、情報を一元管理することが可能な環境を提供することで、チームの合意形成を促進させることを目指しています。
昨今リモートワークの需要が増えていますが、オンライン上でもプロジェクトメンバーと合意形成と行うために非常に有用なツールです。
リモートワークの強い味方!クラウドワークスペースStrapの使い方(初級〜応用編・番外編)

Strap上で使用できるカスタマージャーニーマップのテンプレート
代表的なオンラインホワイトボードツールの多くは海外製ですが、導入にあたってセキュリティチェックがある国内大手企業にとっては導入ハードルが高かったり、日本語でのサポートが得られないというという課題があります。それに対し、StrapはGoodpatchが今までProttで得てきた国内企業に対してのサポートのノウハウを生かせる点が強みとなっています。
また機能的な面では誰でも簡単に使えることを意識し、機能を増やしすぎないように設計しています。例えばStrap上で使えるフォントサイズはS, M, L, XL, XXLの5サイズのみにして、細かいポイント設定を省けるようにしています。Strapはコラボレーションのためのツールなので、使いこなせない人が出てきてしまうと本当の価値が発揮されないと考えているので、誰でも手軽に使えるバランスに仕上げたいと考えています。
また、我々がStrapの実際の活用方法を見せていけることも強みだと考えているので、今回のイベントの資料も全てStrapで作成しています。

Strap上で作成したモチベーショングラフ
立命館大学の情報系の学部でプログラミングを学んでました。卒業後はガラケーのコンテンツをつくりたいと考え、エンジニアという道を選びました。今ではUXデザイナーとして働いていますが、ビジュアルを作ったり美大で学んでいたというようなデザイナーとしてのバックグラウンドがあったわけではなく、大学までは理系の学生でした。ファーストキャリアではクライアントワークに携わり、自分が開発したものが初めて世の中にリリースされる経験を重ねました。エンジニアリングという学生まで趣味でやっていた好きなことを仕事にする喜びを感じるとともに、強い責任も感じました。
その後、社内で異動があり、自社プロダクトのSEやエンジニアのマネジメントの仕事を行いました。エンジニアとしての経験のおかげで現在Strapの事業責任者をする中でもエンジニア陣との共通言語が持てていて、この時の経験が活きていると感じられます。
違う環境に身をおきたいという気持ちも強くありました。自社プロダクトを経験してみて面白いと感じたので、もっと自分の興味のある領域の自社プロダクトに携わってみたいと考えました。自分が携わったプロダクトで人の生活を便利にしたいという軸で探し、事業会社への転職を決めました。前職でSEやディレクターのような役割も担っていく中で、よりユーザー側に近いポジションで仕事をしたいという気持ちがあったのでWebディレクターに職種を変更しました。

キャリア前半のモチベーショングラフ
転職先は大企業でした。一つの意思決定のために多くのエンジニア、営業、デザイナーなど多くの人と話し合って調整することが求められていたのですが、私の力不足でうまく進めることができず自信を失っていました。自信を失うとできることもできなくなってしまうという感じになっていました。
これが初めての転職だったのですが、当時は求められている仕事のミッションとのマッチングがうまくいってなかったと思います。自分は何ができるのか、自分がやりたいことは何なのか、求められていることは何なのか、について自分の中で解像度を上げてから転職することが大事であると学びました。反省は多かったですが、学びも得られました。
大きく環境を変えようと考えて、一番最初にいた会社の同僚や先輩が立ち上げていた少人数の制作会社に移りました。エンジニアのマネジメントなどを行うWebディレクターの仕事をしています。少人数の会社なのでなんでも自分でやらないといけなくて、領域を決めずに何事にも取り組む姿勢を身に付けました。
1社目のクライアントワークでの仕事では目の前でクライアントの方が喜んでいるのを間近で見れたのがやりがいになっていたことを思い出して、またクライアントワークをやってみようと考えました。
2010年頃から「UXデザイン」という言葉が日本でも流行り始めて、色々な記事を読んだりしていく中で、ユーザー中心に考えるアプローチがまさに自分のやりたかったことだと感じました。知人の紹介で産業技術大学院大学で人間中心デザインを学べるプログラムがあることを知り、働きながら大学院に通い学びました。人間中心デザインのプログラムにはWeb系だけでなくプロダクト系のデザインをされている人たちもいて、座学だけでなくチームを組んで取り組むワークなども行っていました。このときの経験から何歳からでも学ぶ姿勢を持つことが大事だと感じました。
大学院で学び終えたのちにUXデザインを実際にクライアントワークに生かそうと考えたのですが、ユーザーインタビューやテストの重要性を理解して時間やお金の投資をしてもらうために自分の力で説得することは簡単ではなかったですね。
ユーザビリティの重要性を伝えるために、当時はゲリラ的にユーザーテストを行いクライアントに同席してもらったりその様子を動画で見てもらうことをしていました。クライアントの方々もプロダクトを実際にユーザーが使っているところをみる機会があまりないので、一度ユーザーテストを見てもらうと、ユーザーがどのように使うのかという視点で考えるキッカケになります。
ただUXデザインの重要性をもっと伝えていくためにはそもそも自分のUXデザイナーとしての経験が足りないと考え、UXデザインのスキルを極めるために転職を考えました。転職を応援してくれた当時の上司やメンバーにはとても感謝しています。

Goodpatch入社以降のモチベーショングラフ
Prottを作っている会社として元々知っていましたが、UXデザインをキーワードに転職活動する中でエージェントから改めて紹介されて興味を持ちました。大学院でUXデザインを学んでからも実務でしっかりと応用した経験はほとんどなかったので、みんなが当たり前のようにUXデザインを実践しているGoodpatchの環境は非常に新鮮に感じました。同じ職種で切磋琢磨できる人たちが多くいる環境が専門性を伸ばすために重要だと感じました。
Goodpatchでプレーヤーとして半年働いたところで、デザインマネージャーのオファーをいただきました。組織の中で求められる役割は何か考えていたのですが、メンバーの中で比較的キャリアが長い自分がみんなのためにできることがあるんじゃないかと思ってマネージャーを引き受けることにしました。
デザインマネージャーは人の感情に向き合うことが重要だと感じました。特にUIデザイナーなどは自分の感性に基づいて表現する側面もあるのでで、そこへのフィードバックの仕方次第では内面的に傷ついてしまうことがあります。そういったメンバーの内面的な感情にどれだけ寄り添うことができるかは非常に重要だと感じました。メンバーにしっかり向き合うことは大変でありつつも、結果が出たときには自分の成長だけでなくメンバーの成長も感じられて大きなやりがいになります。
また組織をマネジメントする立場としては、自分の意思決定のスピードがチームのパフォーマンスに大きく影響するので、強く早く決定することの重要さを学びました。
strapの事業自体は僕が事業責任者になる前からあってα版なども作っていました。そこからβ版、正式版を目指していこうというタイミングで事業責任者にチャレンジしてみないかとオファーをいただき、チャレンジすることになりました。
強く意識していたプランなどはありませんでした。転職のように自らのキャリアを能動的に選択する場面もあっていいとも思っていますが、基本的にはその時々で自分に求められる役割を担うことで成長をしようと考えていました。求められることはありがたいことだと思うので、それに応えたいという想いがあります。
Strapの事業責任者を務める上で、今までの経験全てが活きていると感じます。自社プロダクトを作るにあたってエンジニアの経験はもちろんディレクターやUXデザインの知見は必要ですし、プロダクト開発はチームで行うため、デザインマネージャーとして人と向き合い良いチームを作った経験も活きています。
UXデザインの本質は人の感情に向き合うことにあると考えています。プレーヤーとしてユーザーの感情に向き合うことも、マネージャーとしてメンバーの感情に向き合うことも本質的には同じだと考えていて、マネージャーをしていた時もUXデザイナーとしての能力が上がっていると感じられました。
もっといろんなプロダクトを作りたいと思っています。Goodpatchには自社プロダクト以外にもクライアントワーク事業やGoodpatch Anywhereのようなフルリモートチーム、ReDesignerのようなキャリア支援など様々な事業があります。その中で僕らプロダクト事業部には自分たちが使いたいと思うモノを自分たちで作るという文化があり、この文化は守り続けて行きたいと思います。
今後も自分たちが使いたいと思うモノが次々と出てくると思うのでそれを実現できるように事業としての体力を付けていきたいと考えています。
以上Strap×ReDesigner コラボイベント「Strap事業責任者兼UXデザイナーのキャリアを紐解く」のレポートをお届けしました。エンジニア、Webディレクター、UXデザイナー、デザインマネージャーを経験し、事業責任者にたどり着いたデザイナーストーリーを知り、キャリアについて考えるキッカケになれば幸いです。
Goodpatchではデザインの力を信じるすべての人のためのキャリア支援サービスReDesignerを運営しています。企業とデザイナーの間に入り、独自のオンラインアンケートや面談を通じて、 デザイナーの特性やキャリアの指向性を理解した上で適切なマッチングをサポートしています。単純に紹介をするだけでなく、デザイナー特化型の求人票も用意しており、デザイナーが働きやすい環境設計も支援。
現在転職を検討されている方はもちろん、まだビジョンを明確に描けていないという方まで、多くのデザイナーにご相談いただいています。
是非お気軽にご活用ください。
https://redesigner.jp/
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この記事を書いた人

ReDesigner
ReDesignerは、デザイン会社によるデザイナー向けのキャリア支援サービスです。 企業とデザイナーの間に入り、独自のオンラインアンケートや面談を通じて、 デザイナーの特性やキャリアの指向性を理解した上で適切なマッチングを行います。単純に紹介をするだけでなく、デザイナー特化型の求人票も用意しており、デザイナーが働きやすい環境設計も支援します。
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