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まだ見ぬ金融体験をつくる——CEO直下組織が三井住友カードで進める、デザインによる事業変革

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インタビュー

2026/2/27

まだ見ぬ金融体験をつくる——CEO直下組織が三井住友カードで進める、デザインによる事業変革

金融業界は「難しい」「堅い」。そんな先入観を持つ人ほど、いまの三井住友カードに新しさを感じるはずです。社長直下のCEOデザインオフィスが立ち上がり、同社ではプロダクトの見た目を整えるだけでなく、事業や組織の在り方そのものを“体験”から捉え直す挑戦が始まっています。人々の生活に深く根ざし、その影響力も非常に大きい金融領域で、デザインが果たす役割とは何か。そして、そこにどのような挑戦が存在するのか。

変革の渦中にいるCEOデザインオフィス Head of Designの前川さん、UI/UXデザイナーの錦織さんと高橋さんに話を伺いました。

前川 美穂(Miho Maekawa)|CEOデザインオフィス Head of Design
米国の大学でプログラミングとグラフィックデザインを学んだ後、Microsoftに入社。約8年間、米国本社および日本法人でプロダクトデザインやUI設計に携わる。帰国後はファーストリテイリングに全社初のUXデザイナーとして入社し、デザイン組織の立ち上げをはじめ、店舗・業務システムやグローバルECサイトの構築を推進。2022年にメルカリへHead of Designとして参画し、2023年にはChief Experience Officer(CXO)に就任。2024年12月に三井住友カードへ入社し、現職。

錦織 愛(Ai Nishigori)|CEOデザインオフィス UI/UXデザイナー
デジタル領域の黎明期よりUI/UXデザインに携わり、クライアントワークとインハウス双方の現場で、UX戦略の立案から情報設計、UI設計、デザインシステムの構築・運用まで一貫して担当。大規模プロジェクトにおいて職種・部署を横断したUX改善やデザインマネジメントを推進してきた。人間中心設計を基盤に、定量・定性データをもとにした仮説検証を重ねながら、事業成果につながるユーザー体験の最適化を実現している。

高橋 佑至(Yuji Takahashi)|CEOデザインオフィス UI/UXデザイナー
通信系企業にて、エンタメ領域を中心としたサービスデザインに従事。情報設計とデザインシステム構築を強みとし、大規模なプロダクト開発における品質管理と効率化の両立を牽引してきた。シングルサービスに留まらない、マルチサービス環境でのデザインシステムの真価を追求するため、三井住友カードへ入社。

なぜ今、三井住友カードなのか──金融を“体験”から捉え直す必然性

──まずは、前川さんの現在の役職と、これまでのキャリアについて教えてください。

前川さん:三井住友カードでHead of Designとして、社長直下の「CEOデザインオフィス(CEOD)」を統括しています。プロダクト単位のデザインにとどまらず、事業や組織全体を「体験」という視点から捉え直し成果を生み出すことが、いまの役割です。 

キャリアの原点は米国Microsoftでのプロダクトデザインです。その後、ファーストリテイリングでブランドの重要性を学び、前職のメルカリではCXOとして、体験価値を事業戦略や組織づくりにまで引き上げる役割を担ってきました。ブランド・プロダクトから経営まで視座を広げてきた経験を活かし、現在は金融という社会インフラの再定義に向き合っています

──次なる挑戦の場として、なぜ「金融」というフィールド、そして三井住友カードを選ばれたのでしょうか。

前川さん:正直に言えば、最初からこの領域を志望していたわけではありません。改めて金融という領域に向き合ったとき、私自身も含め多くの人が「難しい」「不安」「怖い」といった、ポジティブではないイメージを抱いていることに気づきました

これまでマーケットプレイスやEC、ファッションといった生活に彩りを与える体験を作ってきた私にとって、より生活に密着したインフラ領域は大きなチャレンジでした。

しかし、誰もが等しく恩恵を受けるべきインフラであるにもかかわらず、多くの人が難しさや不安を感じているのであれば、そこにはデザインの力で体験を根本から変えられる余地が大きく残っているはずです。デザインが介在することで生まれる社会的インパクトは、この領域こそが最も大きいのではないかと考えました。

──実際に経営陣と対話する中で、入社の決め手となったことは何ですか。

前川さん:良い意味での想定外の状況があったことです。歴史ある金融機関ゆえ、当初は「デザインとは何か」を説得するところから始まるだろうと覚悟していました。

ところが、社長をはじめとする経営陣は、デザインを単なる表層の表現ではなく、経営を前進させるための重要な推進力として捉えていました。「デザインの可能性を信じ、そこに投資することで企業を刷新したい」という強い意志に触れ、この環境ならば顧客軸での企業成長を真に実現できると確信しました。

──比較的早い段階で、入社を決められたのでしょうか。

前川さん:当初はアドバイザーとしての関わり方もあり得ましたが、お話を聞くうちに、自ら組織の中に入って変革をドライブする方が圧倒的に面白いと感じ、すぐに参画を決めました。

私の性分として、整った環境をグロースさせるよりも、道なきところに木を切り倒して道を作っていく立ち上げフェーズに強く惹かれます。デザイナーがいない状態から組織を作っていったファーストリテイリング入社時と状況が似ており、「ここには伸びしろしかない、自分にやれることがたくさんある」と直感したことが、大きな決め手となりました。

デザインを経営の力へ。社会的な意義のある挑戦に、組織の先頭で牽引する前川さん

社長直下・CEOデザインオフィスが担う「横断的価値」

──社長直下の組織として、経営層とはどのような距離感で動いているのでしょうか。

前川さん:ありがたいことに、社長とは、定例の場に限らず「今、少しお時間いいですか」と社長室に行って、気軽に相談できる関係性です。課題感や「こういうことをやりたい」といった構想も率直に共有できます。常に強いサポートを感じています。

この緊密な連携により、CEOデザインオフィス組成の構想も検討開始からわずか数か月で実現するなど、極めて速い意思決定で進んでいます。デザインを経営の軸に据える上で、このスピード感は大きな武器です。

──立ち上げ当初、CEOデザインオフィスは、社内からはどのように受け止められていたのでしょうか。

前川さん:当初は、表層を整える部署という認識が一般的でした。しかし、私たちの本質的な役割はプロダクト単位の制作ではなく、事業やサービス全体を「体験」として捉え直すことにあります。

一つひとつの案件で、早い段階から「そもそも何を目指すのか」という構想段階に関わり続けることで、最近では制作の依頼ではなく「まずCEOデザインオフィスに相談しよう」というパートナーとしての信頼が醸成されつつあります。

──CEOデザインオフィスが、事業部を横断して関わる組織として置かれている背景には、どんな課題意識があるのでしょうか。

前川さん:一番大きいのは、「“体験”の一貫性をどうつくるか」という点です。銀行、決済、ポイントなど、グループには多くのサービスがありますが、お客さまから見ればすべて同じSMBCグループですよね。ですが、ユーザーの体験はサービスごとに分断されている。その状態をどうにかしたいと思っていました。

個別のプロダクトを磨くのではなく、サービスを跨いだプロセス全体を俯瞰し、ユーザーの不安を解消する。そのために、社長直下という立場で事業を横断し、グループ全体のアセットを一つの体験へと繋ぎ合わせる役割を担っています。

──そんなCEOデザインオフィスのメンバーについても教えてください。まずは、錦織さんのキャリア、入社の経緯を聞かせてください。

錦織さん:デジタルマーケティング領域から始まり、長年クライアントワークを中心に体験づくりに携わってきました。Webサイトやアプリが接点として定着するにつれ、表現そのものよりも「プロセスをどう設計するか」という仕事に惹かれるようになったんです。

一方で、クライアントワークでは戦略と実装が分断される場面も多く、構想から運用までを「地続き」で捉えられる環境に身を置きたいと考えるようになりました。そんな時、前川さんが立ち上げたCEOデザインオフィスの挑戦を知り、組織や仕組みそのものを体験から変えるという試みに強く惹かれ、入社を決めました。

前川さん:錦織さんとは以前、アパレル企業のECサイトの立ち上げでご一緒したのが最初の接点です。事業会社中心の私に対し、彼女は多種多様な業種を跨いだクライアントワークの経験が豊富。その視点の広さと推進力は組織立ち上げに不可欠と考え、声をかけました。

──高橋さんは、デザインシステムを構築するデザイナーとして入社されたと聞きました。

高橋さん:前職のエンタメサービスでデザインシステム構築を担当した際、その仕組みが最も価値を発揮するのは、複数のプロダクトやチームを横断する大規模な環境であると確信しました。

三井住友カードは、決済やポイントなど複数のサービスが連携する巨大な仕組みを持っています。ここでなら、自分の強みであるデザインシステムを「事業のスピードを支える基盤」として最大活用し、よりスケールの大きな挑戦ができると感じ、入社を決めました。

前川さん:高橋さんのデザインシステムに関するスキルの高さは選考時から感じていましたが、面接で話すたびに出てくる「知見の引き出し」の多さには驚かされました。彼のような専門性が加わることで、チームの基盤づくりが一段と強固になると確信し、オファーしました。

ユーザー視点で事業に向き合う。現場デザイナーのリアル

──錦織さんは現在、どのようなプロジェクトに関わっていますか。

錦織さん:加盟店をはじめとする、事業者向けの決済関連サービスを中心にUXの再構築を担っています。

これまでは組織単位でサービスや仕組みが構築されてきた背景があり、ユーザー視点で見ると体験の流れが分断されている部分がありました。そこで、単なる個別の機能改善に留まらず、全体を俯瞰して「ユーザーを起点としたとき、本来あるべき自然な流れは何か」を整理し、体験の土台を作り直している最中です。

──かなり長期的なスパンでの取り組みになりそうですね。

錦織さん:そうですね。1年単位で完結するというより、加盟店の利用体験全体をどう良くしていくか、という視点で向き合っています。事業会社の内部にいるからこそ、短期的な成果だけでなく、腰を据えて本質的な課題解決に取り組めている実感があります。

──現場でのチームの雰囲気はいかがでしょうか。

錦織さん:メンバー一人ひとりが確かな考えを持っており、意見が異なっても対話を諦めない空気があります。プロフェッショナルとしての真剣さはありつつも、雰囲気はとても明るい。異なる強みを持った個性が集まっている、非常に密度の高いチームだと感じています。

正解のない問いに向き合い続ける日々。そのプロセスを前向きに楽しむ錦織さん

──続いて、高橋さんの現在の業務内容について教えてください。

高橋さん:大きく二つのプロジェクトを並行して進めています。

一つはクーポンのリニューアル案件です。要件定義から開発までを見据えた長期プロジェクトで、UX設計担当と連携しながらワイヤーフレームをUIへと落とし込み、エンジニアとの密なコミュニケーションを通じて実装面での調整を担っています。

もう一つは、複数のサービス横断で活用する「デザインシステム」の構築です。三井住友カードの多様なサービスで共通して展開されることを前提に、高い再現性と拡張性を備えた設計を追求しています。

──金融領域ならではの難しさを感じる場面はありますか。

高橋さん:セキュリティを考慮した情報管理の制約や、使用ツールの制限などは確かに存在します。

ただ、働く人の雰囲気に関しては、いわゆる「金融の堅苦しさ」はほとんど感じません。チームには外資系やメガベンチャー出身者も多く、形式張らずにフラットな意見交換ができる、スムーズな環境です。

──デザインシステムの構築において、特に意識していることは?

高橋さん:デザインシステムを、単に「見た目を揃えるための道具」ではなく、「事業のスピードを支える基盤」と捉えるようにしています。プロトタイプから実装までを素早く回せる仕組みを整えることで、ユーザーの反応を見ながら柔軟に改善を繰り返せるようになる。それが結果として、開発プロセスそのものの進化にも繋がると考えています。

事業側の要件を出発点にしながら、「これはユーザーにとって本当に分かりやすいか」と一度立ち止まって考える。その視点を、仕組みとして根づかせていくのが自分の役割ですね。

前例のない環境で、デザインの役割そのものをつくっていく。そんなフェーズを楽しむ高橋さん

職種の枠を超えて広がる、デザインの浸透

──チームとしての学びや、技術のキャッチアップについてはいかがですか。

高橋さん:外部の勉強会やセミナーへ積極的に参加し、変化の激しいUI領域の最新知見をチームに共有しています。

AI活用についても、現在は調査・検証のフェーズです。デザインシステムとAIを組み合わせることで、プロトタイプの作成速度を劇的に高められる可能性があると考えており、社内の関連部署とも連携しながら活用方法を検討しています。

前川さん:AIは、デザイナーの仕事を置き換えるものではなく、思考や創造性を支えるためのツールと捉えています。どのように使えば価値を生み出せるのかを、実務の中で丁寧に見極めていきたいですね。

また、私たちの組織では、デザイナーを増やすこと以上に「デザインを社内の共通言語にする」ことを重視しています。全社向けに実施しているデザイン思考やリサーチの勉強会には、すでに事業部のメンバーなど数百人規模が参加しており、デザインを「事業を考えるための共通の思考法」として広めています。

──組織全体のデザインへの理解が深まる中で、実際のプロジェクト現場での反応に変化はありますか?

錦織さん:現場でも確かな変化を感じます。ユーザー視点での改善案を提示すると、事業部の方から「実はそういうことがやりたかったんです」と共感していただける場面が増えました。

従来の進め方が定着していた現場でも、共通の「ユーザー視点」を持つことで会話が噛み合い、プロジェクトが前向きに動き出す。その瞬間に立ち会えるのは、非常に面白い経験です。

前川さん:デザインのプロフェッショナルを育てることだけがゴールではありません。事業を深く理解する人が、デザインという武器を使って新しい価値を生み出せるようになる。その流れを全社に波及させることを、CEOデザインオフィスとして加速させていきたいですね。

前例のない環境で、デザインの役割をつくっていく

──あらためて、三井住友カードでデザイナーとして働く魅力は何でしょうか?

前川さん:「キャッシュレス」という社会インフラの未来を、デザインの力で形づくれるスケール感は、他では得られない経験です。この規模の企業で、ゼロからデザイン組織を立ち上げるフェーズに関われる。単なるプロダクトづくりに留まらず、社会的な意義を持つ仕事に当事者として深く関与できることが、最大の魅力だと思います。

錦織さん:事業部やエンジニアと対等に向き合い、ユーザー起点で議論を重ねる。その協業プロセスがダイレクトに成果へ繋がる実感があります。三井住友カードがデザインに本気で向き合ったとき、社会にどのようなインパクトを与えられるのか。その瞬間を現場で見られることに、何よりワクワクしています。

高橋さん:プロダクトの体験設計を見直すことで、サービスの使われ方や事業指標そのものが劇的に変わる可能性を秘めています。これまで外注中心だったデザインを内製化し、知見を組織の中に蓄積しながらプロダクトを磨いていける。その変革のまっただ中にいられることが、今ここで働く醍醐味ですね。

──今後、どのような方と一緒に働きたいですか。

前川さん:スキルの高さ以上に、「変化に対する柔軟性」と「変革への意志」を持った方です。ユーザーへの深い共感に基づき、本質的な課題に誠実に向き合えること。そして、正解のない曖昧さや制約の多い環境を、前向きに楽しめることが大切です。

金融業界は規律や制限が多い一方で、テクノロジーの進化は速く、前例のない問いを立て続ける必要があります。仮説を立て、形にし、仲間と議論しながら前に進んでいく。そのプロセスを楽しめる方とご一緒したいですね。

デザインの美しさだけではなく、判断や選択の軸としての美意識と、事業としての成果。その両方に責任を持つ姿勢こそが、デザインを経営の力へと変えていくと信じています。

錦織さん:目の前の出来事に一喜一憂せず、少し先を見据えて動ける方と働きたいですね。立ち上げ期ゆえの手探り感も含め、デザインという枠を超えて「組織や仕組みそのものをどう変えていくか」に興味を持てる方なら、とても面白い環境のはずです。

高橋さん:柔軟かつ粘り強い方ですね。まだまだ、デザインの考え方がすぐに反映されない場面もあります。そんな中でも諦めずに対話を重ね、少しずつでも前に進めていける人となら、挑戦しがいのある仕事ができると思っています。

──最後に、転職を検討しているデザイナーの皆さんへメッセージをお願いします。

高橋さん:金融業界は堅苦しい印象を持たれやすいですが、実際には情熱を持った人が多く、新しい取り組みを前向きに受け入れる空気があります。完成された環境ではなく、これから一緒につくっていくフェーズだからこそ、試行錯誤を重ねながら前に進める。その過程に、大きな刺激と成長の手応えがあります。

錦織さん:今はまだ正解が用意されているわけではなく、自分たちで道を切り拓いている段階です。デザインのプロセスそのものから考えたい、制作のもう一歩先へ踏み出したい。そんな思いを持つ方と一緒に、この大きな変革を加速させていけたら嬉しいです。

前川さん:デザインの役割は、見た目を整えることから、社会や事業の仕組みを変えることへと広がっています。金融という複雑で生活に直結する領域だからこそ、デザインの力が本質的に問われます。

金融に対する迷いや不安をほどき、透明性と安心感のある体験を届けることは、暮らしをより豊かにしていくことにつながる。“使いやすさ”の先に、社会的な意義のある仕事だと感じています。その実現にこそ、デザイナーが果たせる役割があると考えています。プロダクトの枠を超え、事業や社会の前提から向き合うこの挑戦に、同じ視座で取り組める仲間を待っています。

これからの金融体験を、自分たちの手でつくっていく。そんな意思が交差するひととき

編集部より

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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この記事を書いた人

畑明恵(トップスタジオHR)

ライター・編集者として、IT関連の専門書籍やWebメディアの記事制作に従事。人事・採用、広報、マーケティングなどを得意分野とし、キャリアや働き方をテーマにしたインタビュー記事や、ビジネスカンファレンス/専門セミナーのレポートを執筆している。

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