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誰も経験したことのない領域へ。食領域を変革するShowcase Gigのデザインのあり方

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インタビュー

2020/10/8

誰も経験したことのない領域へ。食領域を変革するShowcase Gigのデザインのあり方

株式会社Showcase Gigは「日常の消費に溶け込むテクノロジーにより生活を向上させること」をミッションに掲げ、飲食体験を再定義するプラットフォーム開発を行っています。
お客さまが自らのスマートフォンで注文できるテーブル注文サービス「SelfU(セルフ)」、マルチペイメント対応の次世代タッチパネル型注文決済端末「O:der Kiosk(オーダー・キオスク)」、事前に注文・決済し、指定時間に待たずに受け取れるテイクアウト向けサービス「O:der ToGo(オーダー・トゥー・ゴー)」などのプロダクトからなるモバイルオーダープラットフォーム事業。さらにそのアセットを活用し、オンラインとオフラインを融合させた次世代の店舗体験をデザインするOMOソリューション事業を展開しています。

今回はそんなShowcase Gigの事業内容やデザイン組織の今後の展望、ものづくりに対する価値観についてお話を伺いました。

中野 彰 | Chief Product Officer
システムエンジニアを経たのち、広告代理店にて、大手化粧品・飲料系メーカーなどのウエブサイト制作のプロジェクトマネージャー職を経て、2008年株式会社ミクシィ入社。新規アドプロダクト部門における責任者として、グローバルスポーツブランドやメーカー・コンビニエンスストアなどとコラボレーションし、実購買と店舗集客につながるソーシャルアプリケーションを多数開発。2013年株式会社ShowcaseGigに入社し、デザイン部門の立ち上げやO:derプラットフォーム各プロダクトのUX・サービスデザイン業務とともに、プロダクト品質担保の為の枠組みの整備に従事。

清水 陽介 | デザイン部グループマネージャー / アートディレクター
2003年株式会社博報堂アイ・スタジオ入社。デザイナー、アートディレクターとして主に国内の自動車、飲料、化粧品メーカーや都市銀行のコーポレートおよびプロダクトサイト設計制作に従事。飲食店、ホテルブランドのデジタル領域でのブランディング策定にも多数関わる。
2020年株式会社ShowcaseGigに入社し、デザイン部門のクオリティマネジメント、自社サービスのブランディング策定、プロダクト改善を実行中。

エンドユーザーにデザインの価値を届け、飲食業界のデジタル化を推進

──まず、Showcase Gigの事業内容について教えてください。

中野さん:Showcase Gigは、飲食店事業のデジタル化を推進し、従来からの飲食体験を変革し、店舗に新たな価値を付加するプラットフォームづくりを目指しています。
「O:der(オーダー)」の開発・提供を行うモバイルオーダープラットフォーム事業とともに、次世代デジタル店舗開発を含む、個々の事業パートナー様とプロダクトを開発する、OMOソリューション事業を行っています。
国内の飲食業界はまだまだオンライン化が浸透しきっていない領域も多く、デジタル化していくことで解決できる課題がたくさんあるように考えます。
僕らのO:derプラットフォームを通じて店舗をデジタル化させることで、日本の飲食店を支え、人々の生活が豊かになることを目指しています。

お店の利用者自身のスマホでオーダーする、テーブル注文・支払いシステム「SelfU(セルフ)」

──会社としてデザインに力を入れるようになったきっかけを教えてください。

中野さん:Showcase Gigは設立当初から、世の中の問題を解決し日常消費を変革する上で、デザインは最も重要な事柄の一つだと捉えています。なぜなら、消費行動を変革するわけですから、使い勝手が良いだけでなく、習慣化を獲得する上で楽しさや驚きがあること、視覚的なユーザビリティ効果も大切であると考えています。

僕のファーストキャリアは物流システムのエンジニアなのですが、作ったものを直接消費者に届けることや、作り出すこと自体に楽しさを覚えてから、ディレクターに転身している背景があります。前職はミクシィで現Showcase Gig代表の新田と一緒に、開発ディレクターとして働いていて、事業を継続するためのデザインの重要性は前職で培ったものです。ナショナルクライアントやグローバルブランドとコラボしたソーシャルアプリやアドプロダクト開発を行っていました。そんな中で、オンラインから実店舗への送客を実現したキャンペーンや、友人とソーシャルアプリを楽しみ、最後はECにつげるアドソリューションなどを通じて、実購買や送客にダイレクトにつながるプロダクトづくりの面白みを知ったんです。その後、代表の新田が当時の部署での構想や実績をもとに「テクノロジーの力で実消費を変革する」というミッションを掲げShowcase Gigを設立。僕もほどなくして、自然にこの会社にジョインしていました。

僕らのビジネスモデルはBtoBtoCで、いわゆる契約先となる顧客は飲食店で、その先にエンドユーザーとなる消費者がいます。消費者の触れるもののデザイン価値が低いと、その飲食店の利用体験を損ねてしまいます。Showcase Gigは、ものづくりにこだわり、エンドユーザーへデザインも含めた体験価値を提供するマインドが強いです。

また、消費者だけでなく、僕らの製品を導入した飲食店の店員が触れる、注文管理や座席管理のためのアプリケーションでも、デザインを起点とした使いやすさを重視しています。

領域を超えて「溶け込む」ことを最上とするデザインを追求

──Showcase Gigにジョイン後、中野さんはデザイン組織の立ち上げに関わられていますね。

中野さん:3年前にインハウスのデザインチームを組成し、現在デザイナーは7名。飲食店舗のデジタル化を推進する上で、プロダクト開発にともなうデザイン自体もですが、製品のブランディングやプロモーション、導入キットやマニュアルをはじめ店舗に設置するPOP類の充実など、まだまだやるべきことはたくさんあります。それらも含めより良いサービスを提供する為には、多くのデザイナーが必要です。

この状況下において、テイクアウト・イートイン・デリバリーなど、ライフスタイルの多様化とともに飲食店に求められるファンクションが急速に変化してきています。そういった意味でも社会や飲食店の課題を一緒に解決してくれるデザイナーが来てくれたら嬉しいですね。デザイン部門のメンバーのバックグラウンドや得意領域は多種多様です。朗らかな人が多い印象ですよ。

──清水さんは2020年7月から入社されていますが、きっかけを教えてください。

清水さん:僕は博報堂アイ・スタジオに新卒入社後、博報堂が担当する企業のデジタル領域でのブランディング、プロモーション業務に17年間携わりました。広告は瞬間的な感動体験を作り出せますが、それだけでなく「社会に長期的に定着していく『新しい社会習慣』を作りたい」という思いが徐々に強くなったんです。消費体験そのものをデザインして、体験を変えていくことに興味を持つようになりました。Showcase Gigでは、人が文化的に生活するためのプリミティブな欲求である「衣食住」の分野の課題解決ができることが魅力でした。

最終的には手広く色々な経験を積める環境と、中野の人柄に惹かれ、ジョインすることを決めました。僕はずっと制作畑にいましたが、こんなに穏やかな人に会ったことがないです(笑)。すごいフィット感を感じました。

──飲食業界はステークホルダーが多く、ハードルが高いイメージがありますが、Showcase Gigならではのやりがいを教えていただけますか。

中野さん:2013年から提供を開始した飲食店向けモバイルオーダーアプリ「O:der」は当時、国内外を見ても例がなかったと認識しています。「飲食店舗のデジタル化が進む」という確信があったからこそ、ここまで続けてこられました。長くサービスを運営する中で、ノウハウやパートナーとの信頼を構築できてきています。新しい消費行動モデルを定義し、日常のライフスタイルに変革を生むサービスを作っていくため、どんどん新しいことにチャレンジできる環境がShowcase Gigにはありますね。社会インフラを担っている会社も事業パートナーについていただけているおかげで、世の中に大きなインパクトを与える取り組みができる点もポイントです。

2020年2月より開始した吉野家様向けのモバイルオーダーサービス

これまでにもいくつかデジタル店舗開発をお手伝いさせていただいてきておりますが、実店舗開発にもデザイン思考・体験価値設計をしてきています。僕らが目指すのは、狭義での〇〇デザイナーという領域を超え、「オンラインを起点としつつも、オフラインと交わる瞬間を溶け込ませること」を最上にするデザイン。方法は確立されていないので、デザイン領域を自らの手で作っていくことになります。

東京・日本橋「TOUCH-AND-GO COFFEE Produced by BOSS」(サントリーホールディングスと共同開発)

思想、信念を実現できるデザイン組織へ

── 今後一緒に働きたいデザイナー像をお聞かせいただけますか。

清水さん:一貫した思想体系を自分の中に持つデザイナーに来て欲しいです。見た目が綺麗なだけでなく、「本質的にどのような価値を提供したいのか」自分の中で描けることが大切ですね。
本質的な価値提供のために、現状に対して常に自分なりの課題感を抱き、左脳的なアプローチと右脳的なひらめきを融合させて課題解決できるデザイナーは、Showcase Gigに向いているはずです。僕自身、世の中の美しいとされるものを標準化したくなくて、常に発明し続ける「思想家」でありたいと思っています。

中野さん:事業の意味や背景を深く理解し、解決をはかるデザインについて自分の言葉で語れる人を求めています。大事なのは、明確な信念を持ち、それを楽しんでやっていけること。当然ON/OFFの切り替えは必要ですが、常にデザインのことを考えてしまうくらいデザインが好きな人とぜひ一緒に働きたいです。まだ組織は未完成ですが、その変化を楽しめれば最高ですね。

──お二人が働く中で大切にしている価値観はありますか?

清水さん:臆病でいることです。自信満々なデザイナーを僕は信頼していなくて(笑)。表では自信満々でも、裏では自分のアウトプットを反証するようなマインドが最も大切だと思っています。受け手がどう思うかが一番重要で、ちゃんとそれが伝わるものか最後まで疑えること。
実際、僕が今まで師事してきた師匠やご一緒した優秀なクリエイターは、常に最高のものを求めて試行錯誤を続けていたのを覚えています。「不安で不安で手を動かさずにはいられない」くらいの臆病さが、真に受け手に感動を与えると信じています。

中野さん:本懐を成し遂げるために、固執しすぎないことですね。途中のプロセスには固執せず、「最終的に目指すものに近づけているのか」を見失わずにいようと意識しています。変化の多い世界・業界だからこそ、執着しすぎないことで道が開けることもありますよ。

──最後に、Showcase Gigのデザイン組織の構想を教えてください。

清水さん:すでに多種多様な得意分野をもつデザイナーが集まっていますが、引き続き手段にとらわれない課題解決や、良いプロダクト・サービスを作れる組織づくりをしていきたいです。今よりもっとデザイナーの経験の機会と幅を拡張し、例えば、店舗そのものを作ったり、オンラインとオフラインの体験を融合させた新たな店舗体験のデザインに取り組んだりしていきたいですね。

編集部より

最後までお読みいただきありがとうございます。

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この記事を書いた人

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