
2018年の5月にサービスリリースしてから2年周年を迎えたReDesignerは、これまで数多くのデザイナーのキャリア支援をしてきました。
一方で、サービス改善のために定期的に行なっているユーザーインタビューでは「キャリア相談で話す内容がわからない」「キャリアデザイナーにどんな人がいるのか知りたい」といったご意見もいただいているので、ReDesigner メンバーのインタビューを通してその様子をリアルにお伝えしています。
過去のインタビュー記事:
デザイナーのインフラになるために。「深いキャリア支援」を追い求めるReDesigner盛川の挑戦
デザイナーという枠に囚われない 越境するプロダクトデザイナーがReDesignerにかける想い
「一生のキャリアパートナー」でありたい。ReDesigner 宮本が目指す本質的なキャリア支援とは
全4回のメンバーインタビューで最終回を飾るのは、ReDesigner事業責任者の佐宗。デザインとの出会いからReDesignerの立ち上げのストーリー、そしてリリースしてから2年を迎えた今後のReDesignerについて話を聞いていきます。
佐宗 純 | ReDesigner事業責任者 兼 キャリアデザイナー
立教大学卒業後、NTTコミュニケーションズにてデザイン思考を用いた新規事業開発に従事。2015年にUXデザイナーとして株式会社グッドパッチに入社。Prottの初期フェーズやデザイン思考研修の設計、NTTデータとの事業提携を担当。 2018年5月、デザイナー向けキャリア支援サービスReDesignerを、2019年6月に学生向けキャリア支援サービスReDesigner for Studentを立ち上げ、両事業の事業責任者を務める。
高校は千葉の県立校に通い、大学は立教大学経営学部で経営戦略・組織論を学びました。在学中にソーシャルゲームの会社で1年間インターンを行い、新規事業の立ち上げメンバーとして事業作りや海外スタートアップの分析の担当に。そこで、スピード感を持って新規事業を動かすやりがい、楽しさ、プレッシャーを肌で学んでいました。
しかし、こうしたスタートアップとは真逆の世界で日本を代表する大企業が培ってきた「人・資産」について中から見てみたいという衝動やグローバルに働きたいという想いもあったので、新卒ではNTTコミュニケーションズに入社することを決めました。
偶然にもそこでマーケットドリブンだった私の考え方が変わり、キャリアの大きな転換点になる出来事が起こりました。
入社後3ヶ月間の研修を経て本配属になった翌日、世界でも有名なデザインコンサルティング会社とのキックオフがあり、デザイン会社の事業内容やデザイン思考の説明を聞きました。それから約半年間、その会社とがっつりチームを組んで、ユーザーリサーチ、アイディエーション、コンセプトの作成、プロトタイプの作成、ユーザーテスト、ブラッシュアップを繰り返したんです。
こうしたデザイン思考のアプローチは当時の私にはとても新鮮でした。というのも私は経営学部出身だし、学生時代もインターン先の事業開発室でビジネスオンリーの世界で生きてきたんですよ。
でもデザイン思考はマーケットドリブンではなく「ヒトへのアプローチ」じゃないですか。当時マーケット中心の発想を持っていた私にとって、新規事業をつくる際にこのようなデザイン思考をチームの共通認識とするのはとても新鮮でした。この一連の流れを実践していく中でデザインの可能性を肌で感じましたね。
今でも特に覚えているのは、サービスの中間プレゼンで、サービスのプロトタイプを発表した時に幹部含め全員から拍手が起こったことですね。社会人になってすぐのタイミングで、ユーザー起点のサービスアイデアに自然と拍手が起こったことは強烈な体験になりました。このデザイン思考のアプローチって大きな可能性を秘めていると心から感じた瞬間です。
いいサービスアイデアも出るし、いいチームもできる。そんな原体験があるからこそ主体的にデザインの可能性や価値を今でも感じているのだと思います。
その後色んな案件を通じてデザインの可能性をこんなにも感じているのに、価値を伝えられないこともあったんです。それでも東京大学のiSchoolに通ってデザインを知るほど、「デザイン思考が社会にあまり広まっていないのは何故だろう?」と興味を持ちまして。私が所属しているNTTのような大企業に対してデザインの価値をもっと伝えられないだろうかと漠然とモヤモヤしていました。
そんな時に偶然参加したLeanUXのワークショップで土屋(グッドパッチ現CEO)と再会しました。「デザインの価値をもっと社会に広めていきたい」と感じたからこそ、グッドパッチが掲げる「デザインの力を証明する」というミッションに惹かれ、グッドパッチに転職することを決意しました。

最初は、自社事業のプロトタイピングツールProttのUXデザイナーとして入社をしました。そこではサービスをグロースする役割だったのですが、経験がなくモヤモヤしている中で、代表の土屋からセールスの方が向いているんじゃないか?と勧められ、セールスチームの2人目として異動しました。
セールスとして色々な企業と直接対話をする中で、NTT時代から課題の根本だと感じていたクライアントに対して、デザインの価値を伝えていくことができる役割になり、自分のミッションとも繋がってきました。
またセールスチームでは結果的に200社以上のデザインチームを担当して、どのように伝えればプロトタイピングやデザインの価値が上司やチームに受け入れられるか、デザインプロセスをどう変えていくとユーザー起点のプロセスになるかなど、一種のデザインコンサルタントのような形でご一緒させていただきました。また、サンフランシスコ・ニューヨーク・ベルリンと出張の機会もあり、海外のデザインマーケットを自分の肌で感じることができたのも、今デザイナーと向き合う中で役に立っていますね。
その後、セールスからビジネスデベロップメントに役割を変え、NTTデータ様や博報堂様など外部とのアライアンス業務や企業向けのデザインプロセスワークショップの設計・ファシリテーションを年20社ほど行っていました。
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2017年当時のセールスチームとProttチーム
日頃お世話になっているクライアントからプロダクトのデザインに関する相談だけでなく「デザイン組織を立ち上げたい」「デザイナーを採用したいけどどうやって進めるのがいいかわからない」など多くの相談をいただくようになりました。
同時にデザイナー側からも採用のミスマッチの悩みやキャリアの相談を聞くことが増えたので、HR×デザインの領域でグッドパッチとしてできることがないかと考えた結果、ReDesignerを立ち上げることにしました。

100個以上の案の中から「デザインの力を再定義する」という意味を持つReDesignerに決めました。デザイナー・企業・ReDesignerが組み合わさって世界を前進させるというイメージを込めました。
赤をイメージカラーにした理由は、ReDesignerだけにREDというのもありましたが(笑)、総合HRサービスにはイメージカラーとして青色を使っているところが多かったので、そことは対照的にデザイナーの挑戦を後押しするという意味で赤にしました。
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デザイナーのためのキャリア支援サービス「ReDesigner」に込めた想いとデザインプロセス
今までReDesigner経由で入ったデザイナーや、自分がキャリアデザイナーとして担当させていただいた方々が活躍しているのを見れた時は一番やりがいを感じますね。あとは長年デザインを外注していた大手企業が、ReDesignerきっかけで初めてデザイナーの自社採用に踏み切ったことも印象的に残っています。
例えば三菱UFJ信託銀行さんは創業以来、デザイナーを正社員で雇用するのはReDesigner経由が初で、銀行がデジタルデザイナーを採用する時流を作れたと思います。他にも小売業界やモビリティー業界と言ったデジタルデザイナーがあまり表に出ていなかったところにマッチングができて、そこで担当したデザイナーが活躍していたり、社会にデザインの力を届けることができた時にReDesignerを立ち上げてよかったなと心から思いました。
また、自分の古巣であるNTT Communicationsも最近社内でデザイン組織を立ち上げており、ReDesignerとして支援させていただけることになったのは本当に嬉しいです。お世話になった恩を少しでも返せればと思っています。
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事業を立ち上げる前は、デザイン会社として人材事業を運営している会社は世界でもケースがなく、ベンチマークになるサービスがなかったことに苦労しました。そもそも自分は人材業界の知識はゼロ、知り合いもいなければ、人材系の事業を立ち上げるとは1ミリも思っていませんでした(笑)。それでもデザイナーとの面談を重ねて向き合っていくうちに、デザイナー転職やキャリア形成の実態を掴んできました。
わかってきたことは、デザイナーのポートフォリオを見て正確にスキルを理解して、企業からデザイナーに対する正確な職務内容・役割を回収する、というマッチング自体がとても難しいことです。改めて、これはグッドパッチというデザインのバックボーンがあるReDesignerだからこそできる領域だと感じ、ある種の使命感が生まれましたね。
またReDesignerを立ち上げたことで、グッドパッチとしてもプロダクト面だけでなく組織・採用という観点で併走できるデザインパートナーになれたことも1つの価値だと感じています。
まさにその現状を知るためにReDesigner Design Data Book 2019 というホワイトペーパーを作りました。100社にアンケートを実施し、デザインの価値がどのように変化しているのか、デザイナーの採用やキャリア、さらに投資する際の意思決定を可視化することに挑戦しました。これは毎年やっていきたいと思っています。
あと採用面では、従来デザイナー転職はダイレクトリクルーティングやリファラル採用が主流ですよね。そこにおける課題は、デザイナーのキャリアや転職の領域で相談できる相手がいないことだと思っています。
「デザインの力を証明する」というミッションを掲げているグッドパッチだからこそ、デザイン人材の価値を向上し、デザイナーが入ることで社会が前進するような動きが作れると思っています。業界内でデザイナーを流し合うのではなく、業界を超えてデザインの力を信じる人を増やしていくことができると思っています。
もちろんこれを実現するには1人の力では無理で、チームが必要です。今ではReDesignerは正社員10名のチームになり、すでにこのシリーズで取材記事が出ている通り、クリエイターキャリア支援の経験があるキャリアデザイナー、HR事業のバックグラウンドを持つ開発チーム、事業コミットするデザイナーなど、想いを持ったメンバーが集まってくれてとても心強いです。
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デザイナーのインフラになるために。「深いキャリア支援」を追い求めるReDesigner盛川の挑戦
デザイナーという枠に囚われない 越境するプロダクトデザイナーがReDesignerにかける想い
1つ目は常にデザイナー視点であることです。あくまで現場のデザイナーとしての肌感とか、社会に求められているデザイナーのトレンドとかをしっかり把握したうえで、適切なマッチングをできるビジネスを作りたいと思ってます。
従来のやり方のようにひたすら多くの求人を紹介して転職をゴールにしていればいいですが、ReDesignerで目指すことはデザイナーの本質的なマッチングです。そのため一人あたりの紹介求人数は決して多くないのですが、書類選考通過率は7割も。このマッチング率は大事にしたいと思っています。
2つ目は先ほども触れたデジタルデザイン業界へのコミットです。グッドパッチが掲げている「デザインの力を証明する」というミッションはReDesignerだけで達成できるとは思わないので、内輪だけになっていないかという観点は非常に大事にしています。
私は社会人向けのReDesignerだけでなくて、学生向けのReDesigner for Studentの責任者でもあります。ここでのミッションは、デジタルデザイナーになりたい人を世の中に増やす。
そのためには社会で活躍しているデザイナーとの連携も必要ですし、教育機関との連携も必要です。目の前のユーザーを大事にしつつ、世の中・業界に対して発信していく。特にまだ新卒デザイナー領域には課題が山ほど転がっていると感じているので、いろいろなコミュニティーと連携していきたいと思っています。結果、デジタルデザイン領域の投資が増えればいいと考えていますし、ReDesigner Design DataBookでそれが数字として可視化されるので逆にプレッシャーもありますね。
デザイナーの人生に寄り添える事業を作ることです。サービスとしての認知度はまだ低いので、デザイナーキャリアやデザイナー転職、デザイン組織のようなキーワードが出た際には、1番にReDesignerを想起してほしいと考えています。
人材紹介はあくまで手段であり、支援できる人の数にも限界があります。今後はデザイナー視点でのマッチングという強みを生かしつつ、より多くの人を支援できるプラットフォームにしたり、せっかく新卒と中途両方の事業をやっているので、よりシナジーが出るような事業にしていきたいと思っています。
あとは日本に閉じずに、アジアのデザインコミュニティーを作ることもやっていきたいですし、ReDesignerを使って転職したデザイナーでコミュニティを作ったり、ReDesignerのプラットフォーム上でできることを増やしていきたいです。
デザイナーの人生に寄り添う事業だからこそ、ReDesignerは長く続けられる事業にしなくてはいけないと思っています。

2020年5月には2周年記念パーティーをオンラインで開催。デザインの力を信じる方々が60名参加。
ReDesignerでは多くのデザイナーのキャリア相談を受けていますが、私たちがキャリアの正解を持っているわけではありません。私たちは相談にきてくれた方の壁打ち相手として、悩んでいることや考えていることを引き出すことが主な役割です。
その上で、転職したい方にはデザイナー特化のオリジナル求人票を元にデザインの力を信じる企業を紹介します。特に私たちReDesignerは、人事はもちろん現場のデザインマネージャーやデザイン統括役員と直接話すことが多いです。企業によっては代表の方と直接お話をしています。だからこそ紹介できるポジションがありますし、デザイナーが入ることで社会にインパクトを与えられる、経営層が自らの言葉でデザインを語れる、そういった企業とマッチングをしていきます。
私自身、元々はデザインの現場にいましたし、現在は事業を立ち上げる身なのでそういった大変さは肌で感じています。このような経験やグッドパッチに入ってから学んだことを生かし、て皆さんのキャリアを前進するお手伝いができればと思っています。
自分も現役のキャリアデザイナーとして現場に入るので、いつでもご指名ください!
ReDesignerが実施したユーザーインタビューで寄せられた「キャリア相談などの面談内容がわからない」「どんな人がいるのか知りたい」といったご意見をもとに、これまで4回にわたってReDesignerメンバーのインタビューを紹介してきました。
ReDesignerはデザインの力を信じる全ての人の、キャリアの相談場所です。現在転職を検討されている方はもちろん、まだビジョンを明確に描けていないという方まで、多くのデザイナーにご相談いただいています。
2周年を迎えたReDesigner、今後もぜひご利用ください!
ReDesignerに興味を持ってくださった方へ
ReDesignerはデザインの力を信じる全ての人の、キャリアの相談場所です。現在転職を検討されている方はもちろん、まだビジョンを明確に描けていないという方まで幅広くご相談を受け付けています。
お待ちしております!
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この記事を書いた人

ReDesigner
ReDesignerは、デザイン会社によるデザイナー向けのキャリア支援サービスです。 企業とデザイナーの間に入り、独自のオンラインアンケートや面談を通じて、 デザイナーの特性やキャリアの指向性を理解した上で適切なマッチングを行います。単純に紹介をするだけでなく、デザイナー特化型の求人票も用意しており、デザイナーが働きやすい環境設計も支援します。
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