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13万人にデザイン思考を広める。富士通デザインセンターのミッションと未来

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インタビュー

2022/2/22

13万人にデザイン思考を広める。富士通デザインセンターのミッションと未来

幅広い領域のソリューション、サービス、プロダクトを多種多様な企業と共に提供する価値から一緒に考えながら開発し、グローバルに提供し続ける富士通株式会社。

今回は、同社のデザイン組織 デザインセンターのフロントデザイン部長の内田さんとデザイナーの前田さんにインタビューを行い、お二人のキャリアやデザイン組織についてお伺いしました。

内田 弘樹(Hiroki Uchida)| 富士通株式会社 フロントデザイン部長

多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻卒業。1996年富士通株式会社に入社。コンテンツビジネスから、ユーザーインターフェースデザイン、仮想世界、IoT・ロボット・5Gなどのビジョン開発、ブランドデザイン、富士通スマートフォンarrowsのリブランディング、サービスデザインによるお客様の新規ビジネス創出などに従事。約1000件の案件の経験を経て、企業が新ビジネスを世に送り出すためには企業内の組織変革や社内・外に対して新たなコミュニケーションデザインが必要であることを痛感し、現在、富士通13万人デザイン思考浸透のためのコミュニケーションプログラム設計やお客様とのタッチポイント創出などに取組中。

前田 崇彰(Takaaki Maeda)| 富士通株式会社 フロントデザイン部 デザイナー

京都工芸繊維大学大学院卒業。音響メーカーのプロダクトデザインを経験後、 富士通デザイン入社。ハードデザインを担当した後、小売・金融顧客向けUXデザインに従事。ハードとUXデザイン領域をカバーすることでプロジェクトの企画から最後のアウトプットまでを一気通貫で担当することができる。

「絵を描くのが好き」という思いから派生したデザイナーという職業

──内田さんのデザインとの出会いや今までの経歴を教えてください。

内田さん:デザインの道に進もうと思ったのは、家にあった家電のデザインを「もっとかっこよくしたい」と感じたことがきっかけです。元々、幼少期から絵や版画が好きでしたが、職業としてデザイナーを目指すことまでは考えていませんでした。しかし、中学3年生の頃に優しくて優秀だった従兄弟が亡くなり、人の死の呆気なさを感じました。その出来事を機に、自分のやりたいことをやろうと思い、デザインの道に進もうと決心しました。

大学ではプロダクトデザインを学び、入学当初はハードウェアのデザイナーになるつもりでした。しかし、当時デザイン性の優れたハードウェアがたくさん世に出回っており、「かっこいいハードウェアを作ることにこだわりすぎなくてもよい」と感じ、まだ発展途中であったWebやデジタルの世界のデザイナーを志すようになりました。

その後、大学の教授の推薦もあって、富士通に入社。入社後は、3年間コンテンツビジネス部で働いた後、配属になったのはデザインセンターでした。デザインセンターでは、お客様の Webソリューション業務や、映像コンテンツの作成、社内のパワーポイントテンプレートの作成など、幅広い業務を行いました。また、WebやIoT、スマートフォンなど時代背景に合った新技術のデザインを行なっていました。

入社してから3年間、デザイナー以外の職種であるコンテンツビジネス部に在籍したことで、デザイナーを客観的に見る視点を身につけることができました。いくらこれは素晴らしいデザインですと論理的に伝えても、最終的なアウトプットに魅力がなければ人の心は動かせないということ、それは自分のエゴでもいけないと言うことを実感し、現在もこの視点を持ち続けてデザインをしています。

──ありがとうございます。現在はどのような業務を行っているのでしょうか。

内田さん:現在は、1000件以上の案件に携わった経験を活かして、富士通の全社員13万人にデザイン思考を広めるというミッションに取り組んでいます。デザイナーが人材開発チームや経営陣と連携して、社内でデザイン思考に関するオンライン研修を実施したり、プロジェクトの中で実際にデザイン思考を導入してもらったりしています。

他には、DX の新しいビジネスを生み出すということに対して、色々な事業の方々やコーポレートの方々とコミュニケーションを取りながらプロジェクトを推進しているところです。

──続いて前田さん、デザインとの出会いやこれまでのキャリアを教えてください。

前田さん:私も保育園児や小学生の頃から絵を描くのがすごく好きで、実は小学生くらいの時は漫画家になりたいと思っていましたが、母親に「公務員になりなさい」と言われていたこともあり、好きなことを仕事にすることはないだろうと考えていました。しかし、高校生の頃に図書館でたまたま出会った、カーデザイン雑誌を読んだことをきっかけに、将来はデザインに携わりたいと強く思うようになりました。デザインへの興味や、将来は好きなことで勝負したいという思いから、進路選択の時には工業デザインを学べる京都工芸繊維大学を選びました。

大学入学後は、主に工業デザインと経験価値デザイン(UXデザイン)の2つの領域について学びました。またカーデザインを学ぶために、個人的な活動として学生だけでフォーミュラカーを作る「学生フォーミュラ」というサークルに所属。サークル内で、私はボディデザインを担当し、全国大会にも出場しました。

大学卒業後は、自分の身の回りにあるものや実際に手で触れるものへの興味が強く工業デザインが好きだったこと、課題解決やソリューションに関わりたかったことの2点から、音響メーカーに入社し、ヘッドホンやイヤホンのプロダクトデザインに約5年間携わっていました。

──そちらのメーカーさんに勤められたあと、富士通さんに転職されたのでしょうか。

前田さん:そうですね。現在では、転職して丸3年になります。富士通への転職後、最初の1年間はハードデザインチームにて、コンセプトデザインの作成や新規事業の開発に携わっていました。現在では、内田さんと同じフロントデザインチームで働いていて、主に営業チームと連携し、新規事業を提案することを通じて、デザイン思考の全社浸透活動を行っています。

同じものでは売れない時代にデザイン思考という選択肢を

──内田さんは入社当時から現在までの富士通さんの変化をどのように捉えていますでしょうか。

内田さん:富士通の新しいものをどんどん作り出すマインドは、昔から変わっていないところだと感じています。一方で、ITバブル崩壊が起きた時には、利益優先で効率化を重視した経営スタイルに変化し、「個人個人が主体的に動いて新たなものを作り出す」という富士通の風土が活きなくなった印象があります。実際に社内でも「ちょっと面白みが減ってきたね」という話が上がることもありました。

昨今はものが溢れ、同じものを作っているだけでは売れない時代になり、より個性や社員の想いが重要視されるようになりました。個人個人が主体的に行動し、組織内で自主的に動けるという富士通の良さが再び活きる時代となってきていると感じています。社内でも、デザイン経営というキーワードを大切にしたり、デザイン思考を全社に広げる活動に取り組むなど、個性を引き上げるための取り組みが行われています。

富士通の変化と共に、デザインセンターの立ち位置も変化を遂げました。以前は、ハードウェアデザインやホームページのUIの設計など、大きいシステムの中の一部分を担うという下請けのような役割を果たしていました。しかし、経営層がデザイン思考を求め始め、事業部の方達と対等に会話ができるようになったり、デザイナーが他職種の方々に伴走してデザインという観点からサポートしていたりと、社内でのデザインの立ち位置の変化を日々感じています。

──富士通さんがデザイン経営に取り組まれている要因や背景はどういったものですか。

内田さん:一番の要因は、時田社長が就任されたことだと思います。元々、時田社長は長く金融のお客様のビジネスに従事されていたため、デザインの価値をとても重要視されています。また、国内外問わず、成長している企業はデザイン経営を取り入れているということを経営陣の皆さんが感じている事も要因の一つだと言えるでしょう。

背景としては、富士通の社員がお客様のために、世の中のために何をすべきかを考えて働く真面目さが影響していると捉えています。今までは、お客様の思いが明確であり、それをしっかりと聞いて実現するというのが利得だったのですが、ものが溢れている現在では、お客様が何をしたいか分からないという時代で、ゴールが不明確な状態で相談を受ける事も多々あります。こういった状況では、目指すべきところをこちらから提案し、発信しないといけないのですが、そこができてないという課題感を感じていました。お客様のために・世の中のためになる提案をしたいと考えている現場の想いを大切にするためにも、お客様に提案できる組織を作る必要があると考えて、デザイン思考を組み込む努力をしているのだと感じています。

デザイナーとして視野を広げるために入社した富士通

──続いて前田さんにお話をお伺いしたいと思います。前田さんが富士通さんに転職されるきっかけは何だったのでしょうか。

前田さん:前職のメーカーで、製品で提供できるソリューションの領域に限界を感じたことがきっかけです。当時、ヘッドホンやイヤホンのデザインを担当していたのですが、日々の業務を通して「ただ差別化するためだけにデザインしているのか」「この製品を出す意味はあるのか」「これはお客様のためになるのか」と、自分が携わっているデザインの領域に対して考え込んでしまうことが多々ありました。

自分のやりたいデザインについて考え抜いた末に出てきたのは、デザインを通してより多くのソリューションを提供するためには、さらに広い視野が必要だということでした。会社が持つソリューションの幅は、提案の幅に直結すると捉えていたので、もっとたくさんのソリューションを持つ会社に行きたいなと思っていました。また、色や形だけの世界ではなく、企画やリサーチなどのプロセス全体が見渡せるような仕事に携わりたいと思い、富士通を選びました。

──前田さんが富士通に入られて良かったと感じるところについて教えてください。

前田さん:一番良かったと思うのは、デザイナーとして視野を広げられたところです。これは、関わるプロジェクトの幅が非常に大きいからこそ視野が広げられたのかなと思っています。ソリューションの領域も、関わるプロジェクトによって全く異なるので、自分が持っていない知識について学ぶきっかけにもなりますし、専門的にその領域に従事している方々と出会うこともできます。例えば、転職してからリサーチャーの方や、コンサルをされている方、あとは営業の方とも関係性を深めることができました。

また実際のプロジェクトでは、多角的な視点が求められ、自分が精通した領域でなくともデザイナーとしての意見が求められます。その業界に詳しくなかったとしても、そのプロジェクトのことをしっかり考え、意見を出す習慣をつけることもできたと思っています。

内田さん:私も富士通の環境は非常に面白いと感じています。富士通には、デザイン組織だけを切り取っても、多種多様なスキルを持つ人達が多くいて、さまざまな領域のプロジェクトに合わせて、臨機応変に、また融合的に会話ができます。また、自社製品のみならず、社会インフラとなるようなビジネスをしている多様なお客様との仕事にも携われるため、普段利用しているサービスの裏事情を知ることができます。これらのことによってモノの見方が変わり自分の創造力が広がっていく感覚を味わえることが非常に面白いポイントだと思います。

他職種の方々と伴走するデザインセンター

──富士通のデザインセンターは、どういった役割をもつ組織なのでしょうか。

内田さん:デザインセンターは、富士通において「顧客を考える視点」を補う役割を担っていると思います。プロジェクトにおいて、営業や企画、エンジニアなどさまざまな職種の人達との関わりがあるので、様々な視点からプロジェクトを進めることができます。しかし、その中で顧客やエンドユーザーについて考える視点が不足していることもあります。他職種の方々と三位一体でプロジェクトを進めるためにも、デザインセンターでは、その視点を補完することを大切にしています。

また、組織間のコミュニケーションを作る役割も果たしています。デザイナーは、デザインというスキルを使って、他職種の方々の想いをより多くの人に分かりやすく届けることができるため、プロジェクトを通じてお互いがお互いを知り合う関係性を作ることができると思っています。

前田さん:新しいものを作り出す時に、伴走する役割、壁打ち相手の役割を担っていると思います。私自身もそれぞれの領域のプロではなく、必ずしも知識を持ち合わせているわけではありませんが、デザイナーとして客観的な意見をぶつけることで、気付きを与えて、伴走するチームメイトになれていると感じています。

内田さん:また、現在デザインセンターには180名程度のメンバーが在籍していますが、「デザインセンターコラボレーション会議」というオンラインミーティングを隔週で開催し、それぞれが関わっているプロジェクトの話やデザインに関する知識を共有するなど、様々な話題について自由に話せる場を設けています。カジュアルな場として作っていることもあって、新入社員から幹部社員まで、常に130名程度が参加し、現場間を繋ぐ役割を果たしています。

コロナ禍によって社会的に大きな変化が起こっている今、自分たちが何をすべきか、何を生み出していくのかを常に考え続ける必要があります。このコラボ会議でメンバーが集まって、それぞれの知を共有することによって、やるべきことや実現すべきことが見えてくると思っています。

──お二人は新規事業創出にも携わっていらっしゃるとのことでしたが、新規事業におけるデザイナーのプロジェクトとの関わり方について教えていただいてもよろしいでしょうか。

内田さん:新規事業創出においても、デザイナーが他職種の方と伴走してプロジェクトを進めるかたちが望まれることが多いです。これまでは、「これを作ってください」という依頼が多かったのですが、現在は「お客様のこの悩みを解決するためのビジネスについて、どう進めていけば良いか相談に乗ってもらえませんか?」といった依頼が増えています。この背景には、デザイン思考の浸透により、自分たちで何かを起こさなきゃいけないという風土が形成されていることがあると感じています。

そこで足りていない視点や言語化できていない想いを、デザインの力を利用して視覚化することで、自分たちの考えを整理したり新たな議論を生んだりすることができています。

前田さん:特に想いを作るということが重要なポイントだと捉えています。例えば、今までのやり方に凝り固まってしまっている方がいらっしゃった場合、私やデザイナーが「なぜやりたいのか」「なぜそれをする必要があるのか」といった客観的な意見を投げかけることで、自分の中に答えを見つけてもらうことを意識的に行っています。そうすることで、一つひとつの行動に意味を持たせることができ、提案としてもより良いものを作り上げることができます。

──お二人が今後実現していきたいことは何でしょうか。

内田さん:これからの社会の変化に対応できる、多様な視点を持ったチームを作り上げることに注力していきたいと思っています。今後、DXやサステナブルトランスフォーメーションがプロジェクトのトピックとなり、これからのビジネスでは世界を繋ぐという複雑で幅広い視点が必要になってくると予想されます。そのため、今後はデザイナーが抱える不足点を解消しつつ、多様性を意識したチームを作りたいです。

前田さん:私はデザイン業界の多様な方とコミュニケーションを取っていきたいと思っています。現状、「知の共有化」という課題があると思っています。具体的には、過去のプロジェクトにおいて、人柄や人間性、想いなどの言語化できないものを共有することが非常に難しいと感じています。特に、対面で会える機会が限られていることもあって、データにならないような情報を共有することの難しさを日々感じています。富士通社内でもイベントが開催されたり、オンラインボード上で組織内のコミュニケーションや議論を活発にしたりと、様々な取り組みはされているもののまだ十分ではないと思っています。

最後に

──富士通さんの他社にはない魅力はどこだと感じますか?

内田さん:社会に影響を与えるデザインが出来ることが、富士通でデザインを行う一番の魅力だと思います。社会を良くしたいという想いを持っていれば、富士通は自分の行動次第でその想いを実現できる可能性のある会社だと実感することが多いです。

前田さん:やはりスケールの大きいことができることが面白いと感じていて、業界のスタンダードを作れる可能性があることは非常にやりがいがあります。また、未来に関われるというところも魅力の一つで、次々と開発している新しい技術に関わることができます。

──最後に、この記事を読んでいるデザイナーの方々に一言お願いします。

前田さん:転職して実感したのは、デザインの領域は本当に広くて、一社で感じ取れるデザインの領域は非常に狭いということです。結果として転職して視野が広まりましたし、広まったことで元々持っていたコアのデザインスキルを向上させることができました。これからの時代は、広い視野が必要になり、それを持っていることが武器になると思っています。

内田さん:キャリアに悩まれている方は、とにかく行動を起こすことが第一だと思っています。採用されるされないは、その時の運やタイミングの話なので、採用結果に左右される必要はありません。面談や面接を受けていく過程で、社会情勢を掴み、どういう人材が求められているのかも見えてくると思います。自分を見つめなおすという意味でも、転職活動は非常に良い機会ですし、積極的に募集されている企業も多いので怖がらずに転職活動されるのがいいのではないかと思っています。そこで、世の中に価値を出していきたいという想いを持ち、自分の意見をしっかりと言えるところを求めている方にとっては、富士通はとても良い環境だと思います。

編集部より

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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この記事を書いた人

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