
株式会社ココナラといえば、スキルマーケット事業「ココナラ」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
実は今、ココナラは様々な事業を展開する多角化経営へとかじを切っています。優秀なアシスタントがビジネスをサポートする「ココナラアシスト」や、トップクリエイターと企業をマッチングする「ココナラプロ」、みずほ銀行の法人のお客さま向けのスキルマーケット「みずほココナラ」など、それら全てココナラが手掛けるサービスです。
2024年4月からは、「ココナラ」の新機能「ココナラ募集」もスタート。事業の拡大に伴ってデザインの重要性が高まっている同社で働く、プロダクトデザイナーの杉江さん、川口さんに、ココナラのデザイン組織で働く醍醐味について伺いました。
杉江 美祥(Misachi Sugie)| 株式会社ココナラ プロダクトデザイナー/チームマネージャー
株式会社リンクアンドモチベーションに入社し、組織人事コンサルティング業務に従事。その後、社内デザイナーとして、HR領域のBtoBプロダクトのデザインを担当。2023年8月に株式会社ココナラに入社した。
川口 明日香(Asuka Kawagutchi) | 株式会社ココナラ プロダクトデザイナー
新卒で化粧品の販売に従事。結婚を機に、デザイナーへと転身し、教育系ベンチャーでWebデザインを担当。並行して業務委託としてプロダクトデザインやコミュニケーションデザインを経験し、2022年4月に株式会社ココナラに入社した。
杉江さん:ユーザーに直接価値を届けて、すぐにフィードバックを受け取れるよりエンドユーザーに近いプロダクトに関わってみたいという思いがあったからです。前職は、BtoB向けのサービスを提供しており、購買意思決定者を挟んでユーザーに利用いただくことがほとんどでした。購買から利用に至るまで、ユーザー自身が判断するのがBtoC向けのサービスの特徴だと思います。良い評価も悪い評価もダイレクトに受け取ることを通して、デザインのスキルを磨きたいと考えていました。
その上で「ミッションに共感できるか」「デザイン組織としても面白そうなフェーズにあるか」を軸に転職先候補を探す中でココナラが目に止まり、入社に至りました。
川口さん:前職ではコミュニケーションデザインを担当しており、ユーザーとサービスを適切につなげていく役割を担っていました。それだけでなく、徐々にユーザーに提供する価値そのものにも貢献したいと思うようになり、プロダクトデザインに関われる環境を探しはじめました。
決め手は、ココナラのミッション・ビジョン・バリューが、自分の理想と重なったことです。社員の方もミッション・ビジョン・バリューを大切にされていて、かつデザイン組織にも力を入れていると感じ、入社を決めました。
杉江さん:働いている人の年代が近く、和気あいあいと働いています。ユーザーの目的達成に繋がるかを意識しながら、「本当にこれがベストなんだっけ?」と最後まで検討していくような粘り強さとクオリティにこだわる姿勢があります。社長を含め、みんなでデザインをチェックする機会もあり、経営層までデザインに対するコミットメントも高いです。
杉江さん:業務委託を含め、10名のデザイナーが所属しています。そのうち9名がUI/UXを担うプロダクトデザイナーで、1名がコミュニケーションデザイナーです。
川口さん:プロダクトデザイナーは、スキルマーケット事業と新規事業を担当する2つのチームに分かれています。その中で、それぞれのチーム内で適性を加味してプロジェクトや施策にアサインされ、担当デザイナーとして企画から実装フェーズまで一貫して携わります。基本的には1プロジェクトにつき一人のデザイナーがアサインされますが、規模やフェーズによっては複数人体制で進行することもあります。チームがわかれているとはいえ、デザイン組織全体で開発中の機能についてレビューし合ったり、相談し合ったりする機会も多いです。
杉江さん:ミッションは「デザインの力を再定義し、事業成長に圧倒的に貢献する」です。ココナラは、もともとスキルをパッケージ化して販売するスキルマーケット事業をメインに展開してきましたが、新規事業の増加に伴って経営の多角化が進んでいます。それにあわせて、経営層からのデザインに対する期待も高まっています。
デザイナーも、サービスに付随する機能を開発するための存在ではなく、事業成長に貢献する役割を担えるよう、3つのバリューを定めて日々取り組んでいます。
川口さん:ミッションとバリューを定義するだけでなく、組織内に浸透させることも必要です。自分が取り組むバリューを選び、実行することをシェアして振り返ることも、定期的に実施しています。
川口さん:入社時はスキルマーケット事業運営が中心だったため、単一プロダクトの体験設計や開発に注力していました。入社して1年半後に「ココナラ経済圏構想」が始動してからは、複数サービスが同時に立ち上がったことで、様々なことを複数の事業部を横断して考慮する必要があり、開発や連携の難易度がグッと上がりました。
ただ、その分デザインの活躍の幅も広がったと感じています。事業を俯瞰して「今デザインができることは何か?」を考える機会が、以前よりも増えたと実感しています。

杉江さん:そうですね。入社時は、プロダクト事業部に所属するデザイン組織という位置づけでしたが、2ヶ月後には統括部に昇格することが決まりました。既存サービスのデザインを担う立場から、新規事業および全社的なブランディングの統一や各プロダクトのクオリティを担保してほしいというメッセージの現れだと受け取りました。何かあったらデザイナーに相談しようという雰囲気もあり、デザインに対する期待値が高まっていると感じています。
川口さん:入社直後は、先輩デザイナーのもとで小規模プロジェクトを担当しており、中規模、大規模と徐々に大きなプロジェクトにも携わるようになりました。その後、新規事業のプロジェクトを複数経験した後、「ココナラ募集」の二人目のデザイナーとして参画しました。
杉江さん:入社して早い段階で、まさに0から立ち上げるタイミングの「ココナラ募集」にアサインされました。立ち上げからリリースまで、一貫して担当しています。
川口さん:印象に残っているといえば、初めて経験した新規事業です。UIを作り込むフェーズを担当し、自分の成長にもつながったと感じています。残念ながら、その新規事業は途中で止まってしまったのですが、リベンジとして「ココナラ募集」プロジェクトに参画しました。以前からやりたかったプロジェクトだったので、アサインしてもらった時は嬉しかったです。
杉江さん:ココナラとして新しいタイプのマッチングを作りたいという思いからスタートしました。スキルマーケット事業「ココナラ」では、「ほしいものが明確にある企業や個人が必要なスキルを買う」というニーズは満たされていました。一方で「新規事業を立ち上げたいので、手助けしてほしい」「営業を代行してほしい」というフルタイムに近い働き方を要する求人ニーズに対しては「ココナラエージェント」を介していたのですが、副業のような、もう少しライトにマッチングする仕組みはなかったんです。
そこで企業が募集を出し、そこに対してスキルを持つ人が応募してマッチングするような機能を新たにリリースすることにしました。
杉江さん:「ココナラ経済圏」という構想を軸に、デザイナーは事業責任者と共に、どんなサービスを生み出したら良いかを考えています。そこからターゲットの具体化やプロトタイプの作成を進め、検証フェーズに移っています。
杉江さん:参画したタイミングでは、まだ企画の初期段階だったため、まずはターゲットやビジネスモデルの解像度を上げるためのリサーチから始めました。また、近い領域で事業を行っている他社サービスを徹底的に触り、なぜそのUX/UIになっているか分析をすることも並行して行っていました。そこで得た情報から仮説を立ててプロトタイプを作成し、事業責任者や開発メンバーと相談しながら具体的なアウトプットを詰めて行きました。

川口さん:「ココナラ募集」は、スキルマーケット事業「ココナラ」の機能の一つなので、既存サービスとの整合性をいかに取るか、どれくらい変更を加えるかなど塩梅の見極めに苦戦しました。
「ココナラ募集」の機能は大きく分けて2つあり、単発・スポットで発注できるプロジェクト単位のマッチング機能と、継続的に発注できる時間単価型のマッチング機能が存在します。前者は以前からある機能で、すでに多くのユーザーに使われていました。その中で、ココナラでは初となる時間単価型のマッチング機能を追加するとなった時に、プロダクト全体の一貫性をしっかり担保しながら、時間単価型を利用するユーザーが使いやすい画面を追求する必要がありました。
体験設計する際にも、デザイナーやエンジニアと密にコミュニケーションを取りながら、既存サービスの体験を損ねないように進めていましたね。
杉江さん:私が苦戦したことは、検証フェーズにおけるプロトタイプの完成度を高めることです。プロジェクトに参画して間もない頃にプロトタイプを作成することになったのですが、検証用だから作り込みすぎなくて良いだろうと思って大まかに仕上げたところ、「その基準では検証が難しい」と言われてしまって。「クオリティの高いプロトタイプでなければ、実際の体験に近い形で検証できない」と指摘いただき、作り込み加減に苦労しました。
杉江さん:既存サービスの良さを残しつつ、どこまで変更を加えるかを考えることは難しさであり、面白さでもあると感じています。スキルマーケット事業をはじめ、募集を出してから選考、契約に至るまでなど、サービスとして対応が必要なプロセスが長いのがココナラの事業の特徴です。その上で、ユーザーにスムーズに使っていただける体験をどのように設計するか、考える必要があります。
また、リリースから約10年が経つ「ココナラ」は、ビジネスから楽曲制作、占いまで幅広いカテゴリーがあり、複雑性が増しています。すでに使っていただいているたくさんのユーザーさんの使いやすさを損なうことなく新機能を開発していく必要があり、ハードだなと感じることも多いです。ただ、様々なカテゴリーのユーザーの、多様なユースケースを踏まえながらも自分たちで意思決定する経験が積めるため、できることの幅はかなり広がったように感じています。
川口さん:今回リリースした「ココナラ募集」の応募画面一つとっても、幅広い職種の方が使いやすいものでなければいけません。他社だと人材系のプラットフォームサービスは、職種特化型のモデルが多いと思います。ビジネス職に特化した求人サイトと、IT系に特化した求人サイトでは、UIや情報設計も変わってくるかもしれません。
弊社では、より多様な職種・スキルを持った方と企業が一つのプラットフォームでマッチングできることを目指しています。バランスを取りながら設計していくことは難しいですが、その分、届けられる人も多く、やりがいがあります。
杉江さん:「事業は、選択と集中だ」と言われることが多いですが、ココナラは全てに取り組んで価値を広げる企業です。複雑性は逃れられませんが、どのように最適解を創り上げていくかはデザイナーの腕の見せ所だと思います。実際に機能やサービスをリリースし、ユーザーから「使いやすいです」と言われると、今までの取り組みが報われたと感じます。
川口さん:たしかに難しいと感じる瞬間はたくさんありますが、ユーザーのことを一生懸命に考えているココナラのメンバーと力を合わせてチャレンジすることは楽しいですね。
杉江さん:「ココナラといえば、CtoC向けのサービスだけを展開している企業」というイメージを変えていきたいです。そのために、ブランディングの仕方を変えたり、サービスとして選ばれ続けるものにしたりする必要があります。ココナラが手掛けるサービスは、どれを使っても使いやすいと思われるようにしたいです。
川口さん:やりたいことは、本当にたくさんあります。立ち上がったばかりの新規事業を、デザインの力で牽引できるようなデザイン組織にしていきたいです。スムーズなプロジェクト推進に向け、全社横断のデザインシステムを強化している最中です。デザインシステムを推進したデザイナーや開発PMが社内で受賞するなど、全社でも機運が高まっていると感じています。今後は、価値を最速でユーザーに届けられるような体制を整えていきたいです。
杉江さん:新たなものづくりに挑戦したい方や、難しいものに取り組むことに対して面白いと感じられる方です。
デザインに対する期待値が高まっている今が一番おもしろい時期だと思います。既存事業があるからこそ、新規事業に取り組む体力があり、失敗を許容しながら挑戦を歓迎する文化もあります。ブランドの知名度もある中で、新しいことに挑戦できるのはすごく良い環境ではないでしょうか。
川口さん:既存事業のグロースや新規事業立ち上げなどを背景に、これまでになくデザイナーの挑戦の幅が広がってきていると感じています。
大規模なプロジェクトを関係者とともに推し進めたり、新規事業アイデアをプロトタイピングして確度を高めたり、デザインの再現性を高めるために、デザインシステムやデザインプロセスを整備したり……。ここに書ききれないことも多くありますが、デザインの力で事業に貢献したい、という方には楽しんでいただけるタイミングではと思います。
川口さん:ココナラは、人の挑戦を応援してくれるカルチャーがあります。積極的に取り組みに参加してくれる方が多いので、主体的に物事をより良くしたい方、課題解決していきたい方であれば、きっと楽しく働けると思います。
杉江さん:ココナラは、ユーザーと向き合い、より良いプロダクトを作ろうとする姿勢があります。「ユーザーにとって価値あるものをつくりたい」と思っている方こそ、ぜひ転職先の選択肢の一つにココナラを考えていただけたら嬉しいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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この記事を書いた人

大畑 朋子
1999年生まれ、神奈川県出身。フリーランスライターとして、ベンチャー・スタートアップのイベントレポート、プレスリリース、コラム記事の作成など広報の一部を担う。興味・関心はビジネス、AI、お茶など。
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