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崩壊を乗り越えて新体制で挑む。ココナラ デザイン組織の変遷と未来への展望

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インタビュー

2020/8/28

崩壊を乗り越えて新体制で挑む。ココナラ デザイン組織の変遷と未来への展望

株式会社ココナラは、「一人ひとりが「自分のストーリー」を生きていく世の中をつくる」というビジョンのもと、知識・経験・スキルを気軽に売り買いできるスキルマーケット「ココナラ」、一人ひとりにあった弁護士が見つかる検索メディア「ココナラ法律相談」、オフライン限定で提供するスキルを提供する「ココナラミーツ」などのシェアリングエコノミーサービスを展開しています。そんなココナラのUI/UXデザインを支えるデザイン組織の変遷と、これからについてお話を伺いました。

新明 智(Satoshi Shimmyo)|株式会社ココナラCo-Founder 取締役
慶応義塾大学を卒業後、大手外資系ITベンダーで製造/流通業の基幹系システム構築を経験。その後、独立系ITコンサルティング会社の設立メンバーとして参画し、toB, toCの領域を経験。また、2008年よりNPO法人リビング·イン·ピースのボードメンバーとして、日本初となるマイクロファイナンスファンドの企画を行う。2012年1月に株式会社ウェルセルフ(現株式会社ココナラ)を共同設立し、現在は取締役。

外崎 匠(Takumi Tonosaki)|株式会社ココナラ デザイングループ デザインマネージャー
新卒でYahoo.UIUXデザイナーとして入社。YahooメールやITサービスのグロース、アプリのリニューアルを行う。上流から関わるため、飲食系口コミサービスRettyにてスタートアップの動きを学ぶ。bitFlyer Holdingsで海外事業のPdMやデザインマネージャーを経験し、ココナラにデザインGマネージャーとしてジョイン。

体制変化が引き金となった、デザイン組織の崩壊

── 初期のデザイン組織の状態は?

新明さん:ココナラをサービスとしてローンチする前は、ココナラのロゴもサービスのUIデザインもフリーで活動していたデザイナーたちとすり合わせて作っていました。そしてローンチの1年後から3名のデザイナーにフルタイムでジョインしてもらって、事業部の体制でデザイン組織がスタート。業務は続々と増えていきましたが、なかなか良いデザイナーが見つからずに採用活動は止まっていました。

そんな時、会社全体の組織体制を変更していくことになり、デザイン組織の体制も見直すことに。一度フリーランスや業務委託の契約を止め、ReDesignerを通じて採用活動を開始してフルタイムのデザイナーに切り替えていきました。

── 当時のデザイン組織の役割分担は?

新明さん:デザイン組織には4名のデザイナーが所属していて、基本的にアプリとPCで分担していました。初期段階の企画の施策概要をもらって、それをユースケースに落とすところから関わっていましたね。ある程度問題を解消できたら一旦UIを作って、レビューを繰り返して修正。この修正のスケジュールもマネジメントしたり。デザイナーではありながらプロジェクトマネジメントのスキルも自然と必要とされているような状態でした。

株式会社ココナラ 新明さん

── その後デザイン組織はどのように変化していったのですか?

新明さん:私が2018年半ばにココナラで新規事業の立ち上げに専念することに伴い、デザイン組織を事業部付きに体制を変えたんです。事業部付きになったことでスケジュール調整が不要になり、スピードは出た反面、私が担っていたデザインマネージャーの役割やノウハウが属人化した状態だったため私が抜けてからそういった機能がなくなり、デザイナーに負荷がかかって徐々にコンディションが落ちてしまったんです。

具体的には、理想のワークフローや鍛えるべきスキルが組織で統一されていなかったので企画段階でデザイナーとしてやるべきことや、求められているディスカッションやアウトプットが人によって異なり、ココナラのデザイナーとしての役割がわからなくなっていました。また組織の加速度的な成長もあり、増えていく他の職種のメンバーとデザイナー間で価値の発揮しやすいワークフローを共有する機会が作りづらくなり、働きにくさの問題が解消できなくなっていました。さらにデザイン組織のロードマップをたてるマネージャー機能がなくなっていたため、採用計画やデザイン組織の方針が見えなくなっていました。こうした問題点を踏まえて、もう一度デザイン統括が立ち上がったのですが、なかなか一度崩れたものを立て直すのに時間がかかっている状態でした。

それでもどんどん会社は成長していき、開発や施策を回すスピードも上がっていくのでデザイナーたちはこのスピードについていくのにやっと。そのためアウトプットを高めるためのスキルセットを磨く余裕も方向性も失ってコンディションが悪化したり、ついに辞めてしまう人も出てきました。これはどうにかしないといけないと、2020年3月に再び私の統括の元でデザイン組織を再編成していくことになったんです。

デザイン組織を再編成。マイナスをゼロにした取り組み

── 2020年3月に着任した時の雰囲気は?

新明さん:私を合わせて4人の体制で再スタートしたものの、みんな疲れている様子でした(笑)前向きな話をする前に、デザイナーが楽しいと思えるプロセスにはなっていなかったんですね。

デザイナーって言われたものを作るのではなくて、本質をつかんで発散させて収束させる考え方が必要なんですよね。でもこの時のプロセスには発散させるタイミングがなくなっていて。つまりデザイナーが自分たちのアイディアを伝える機会がなくなってしまい、結果的に「自分たちデザイナーのアイディアは聞いてもらえない」という悩みに発展してしまっていました。

── どんなところから改善を始めましたか?

新明さん:このようなプロセスになってしまったのは、スケジュールがタイトだったとか、他の職種とどのようにワークフローを築いていいのかわからなかったなど、様々な原因が考えられました。だから全体の問題を余すことなく見つけ出すために、プロダクトを作る組織全体とデザイナー個人の双方からよく話を聞いていきました。

全員と1on1して不満や悩みを聞きつつ、まずはデザイン組織として横串の機能を強化しようと思い、全部のアウトプットに対して全員でレビューして、デザイナー間でプロセスやアウトプットを見直して向上させる機会を設けたり。リサーチなどデザインに必要な時間を確保できるようにデザイナーと一緒にスケジュールを可視化してPMやディレクターに伝える。こうすることでデザインプロセスを整えて、デザイナーの価値を発揮できるように調整してきました。デザイン組織としてのプロセス、クオリティの標準化ですね。

さらにデザイナー側にもプロセスを提案・可視化する力が必要だったことを本人たちに少しづつ伝えていき、自分の仕事や働き方への当事者意識を持てるような意識改革もしました。そして取り組み始めて3ヶ月くらい経って「私もスキルが足りなかった…!」と気づいてもらえるように。

こうやってプロセスとマインドを整えてきたことで徐々にデザインのクオリティーも上がっていき、デザイナーが過去のプロセスの反省や前向きな改善案を口に出して言うようになって変化を感じましたね。

── 今のデザイン組織の状態はいかがですか?

新明さん:理想の状態は自分の価値を発揮してサービスを使ってくれるユーザー、会社のミッションに貢献して「自分いい仕事したな」と思ってもらうことだと思っています。デザイン組織を再編成した時はこうした理想を語る前に、マイナスだった状態をゼロに戻すことで精一杯でしたが、最近はデザイナー間でこの理想を話せるようになるほどにコンディションが回復してきました。ここからは本格的に理想をゴールとして実現させていく段階ですね。

「こんな人が必要だった」組織の要となるマネージャーのジョイン

新明さん:これまでのデザイン組織において一番問題だったのは、マネージャーがいなかったことだと思うんです。私自身兼務が多くて割ける時間が足りておらず、目指すゴールに向けて高い角度で成長していくためにはマネージャーとしては適任ではありません。

そこでエージェント経由で知り合った外崎に、デザインマネージャーとして試しに3ヶ月間のお手伝いという形でジョインしてもらいました。

── 外崎さんのココナラの印象は?

外崎さん:新明さんとの面接から、デザイン組織に対して新明さんのみならず経営陣も課題を持っていることを強く感じましたね。デザイン組織に課題があるという状況はベンチャーにはよくあることなんですけど、経営陣がここまで意識しているのは珍しいと思いました。デザインへの理解も深くてプロダクトへの愛も強いので、一緒にものづくりができたら楽しいと感じたことを覚えています。

株式会社ココナラ 外崎さん

新明さん:間違いなく課題感を持っていましたね。当時はなかなかデザインのクオリティが上がっていかないことや、デザイナーのコンディションが悪いといったデザイン組織再編直後の問題もあって。私自身デザイナーとヒアリングしながら経営陣と相談して進めていたので、経営陣にもデザイン組織の課題感はクリアに伝わっていたんだと思います。

── 3ヶ月のお手伝いから、最終的にジョインすることが決まった背景は?

外崎さん:この3ヶ月間は、現場にいるデザイナーと1on1したり、デザイナーと働く他の職種の方と話をして、デザイン組織の課題感を深く聞いていきました。するとデザイナーのワークフローやデザイナーの使い方、デザイナーの働き方や価値が組織内で啓蒙されていないことが浮かび上がりました。これって事業的にはスピードを持って成長してきた分のデメリットだと思うんですよね。急成長して組織が忙しくなると、デザイナーは結構後回しにされやすい部署。でも本当はデザイナーが上流から入っていれば良いものが作れるし、ビジネスとしても成果を残せる。会社として大きく成長しているココナラですが、デザイン組織が機能していくことでまだまだ成長していく余地がたくさんあるな、という印象を抱きました。

さらに、明確になった課題を元にデザイナーのみならず他の職種にもデザイン組織のあり方を提案をしてみたり、新明さんや経営陣とデザイン組織のロードマップや戦略を提案してみたところ、前向きに捉えて細かく擦り合わせようとしてくれたんです。私自身ココナラが提供している働き方は時代に必要とされる分野として興味もありましたし、過去に組織を再立ち上げした経験も活かせるので向いていると思いました。それでもやっぱりジョインする決め手になったのは、人柄やデザインに対する期待値、前向きな姿勢、任せてくれる裁量が一番あって成長していくポテンシャルを感じたことですね。

新明さん:私は試しにジョインしてもらった3ヶ月間の外崎をみていて、どんどん提案して考え方を擦り合わせようとする姿勢や勢いに、正直「こういう人が組織に足りなかったんだ」と思いましたね。デザイン戦略を考える時には、ロードマップも作ってきて同じ目線で話せたり、自主的にCOOと私のミーティングをセットして展望をすり合わせていく力もあって、一緒に働くイメージが持てました。それで正式に外崎にデザイン組織を任せていくことにしたんです。

サービスの方向性定義と組織改善で、ビジネス戦略とのシンクロを目指す

── 現在デザイン組織として会社全体に対して取り組んでいることはありますか?

新明さん:今はココナラのバリューブックを作っています。今年の3月にバリューの項目をもっと現場で使えるように、7つから3つに変更することにしました。そしてせっかく決める3つのバリューとそのスタンスを浸透させるに、バリューブックを社員のみんなに渡すことにしたんです。それがちょうど外崎が入るタイミングだったので、バリューブックのディレクションをお願いすることにしました。

外崎さん:バリューブックでは3つのバリューと一緒に、それぞれを表す要素と行動のスタンスをイラストでまとめることにしました。そして今回バリューブックの制作にあたって代表のアイディアで、ココナラのユーザーにイラストを書いてもらうことにしたんです。それで私自身ココナラを使って、20人くらいのイラストレーターさんとやりとりしつつ、ユーザーの皆さんと一緒に作っていきました。

今回の制作を通して自身がユーザーになってココナラを利用して「もっとこうしたい」と思ったり、日頃ユーザーとして利用してくれるイラストレーターたちと働いたことでココナラのサービスを理解できて、今後の改善点を見つけることに繋がりました。

── 今後デザイン組織としてどのような取り組みをしていきたいですか?

外崎さん:ビジネス戦略とデザインをシンクロさせたいと考えています。というのも、ココナラはまだまだサービスとして深掘りできそうな部分や、対ビジネスユーザーに拡大していく上で違う見せ方もできるのではないか、といった可能性も個人的に感じたからですね。

新明さん:ココナラは当初は気軽にサービスを買えるプライベート利用の強いマーケットプレイスからスタートし、現在はビジネスユーザーにも使っていただくようになって、総合的なスキルのマーケットプレイスになってきたんですよね。本当にあらゆる人に使ってもらえる、私達のサービスがデファクトスタンダードになる可能性がみえてきたので、「困ったならココナラ」と言ってもらえるくらい浸透させたいですね。そのためにはターゲットに合わせてデザインや機能を大規模にアップデートする必要があると私も思っています。

外崎さん:そうなんですよね。そのためにもココナラのサービスの方向性をしっかり定めていきたいです。定めた方向性に向かうためは、ガイドラインなどデザインアセットの整備で業務を効率化してバリューを発揮できる環境づくりをしたり、デザインプロセスをデザイナーに浸透させて定常的にデザインクオリティを出せるデザイン組織づくりに取り組んでいきたいです。

大胆に挑戦できる余地がある。ココナラが目指すデザイン組織

── お二人が思う、ココナラデザイン組織のカルチャーを教えてください

外崎さん:デザイン組織だけではないですが、耳を傾けてくれること。当たり前のように思えるかもしれませんが、突然外からきた人の提案に対しても聞き入れて積極的に改善していく姿勢やマインドセットがあります。だからフランクにディスカッションして進めていけますし、リモートで話すのが重い内容でもしっかり聞いてくれるのでやりやすさを感じています。

新明さん:ユーザーの理解に本気で取り組むメンバーが多いことですね。これもデザイン組織だけではなく職種に関係なく全体に言えることなんです。メンバーは普段から競合サービス使ってみたり、ユーザーに話を聞いたりしています。リモート出勤になる前は、ユーザーにアンケートを取ると、印刷されて各部署に冊子で置いてあるほど。またWebサイト末尾に設置したご意見BOXやアプリのレビューは投稿されたら自動でSlackに流れてきて確認できたり、ココナラ社内にはユーザーの声が溜まる仕組みがあるんです。

単純にこういうのが好きなメンバーが多いんだと思います。ココナラというサービスに興味があってジョインした人が多いから、職種関係なくサービスを自然に触るのかな。あとはCOOの鈴木が日々サービスのバグを管理しているシステムよりいち早くバグに気づくくらい誰よりも触るから、それに触発されているのかもしれません(笑)

── デザイナーがココナラでできることや魅力は?

新明さん:会社がさらなる成長を遂げていく時だからこそ、大幅なデザインアップデートやデザイン組織の改革など、まだ大胆にいろいろやらないといけないことがたくさんあります。

だからデザイナーにとっては、組織作り、プロダクト作り、デザインの体験設計やリブランディングなどなど、やりたいことに挑戦できる余地がかなりあると思います。さらに、将来に向けてデザイン組織を強くしていくことにも力を入れていたり、デザイナーにとって面白くてやりがいのある環境になっています。

外崎さん:新しい技術って注目されやすい反面、普及までは時間がかかるんです。だからココナラ含めてCtoCもずっと前から話題にはあがっていましたが、実際に広く普及していくのはここからだと感じています。世により良いものを出すことをビジネスとして実感・経験したい方には、面白いフェーズになってくるはずです。

── 組織を拡大していく上でデザイン組織の拡張も?

外崎さん:やりたいことに対してまだまだ人手も単純に足りないですし、積極的に採用していきたいですね。だからデザイン組織を作った経験のある人や興味ある人に入ってもらえると一緒にゴリゴリやっていけるかなというイメージもあります(笑)

ただしユーザーの価値となるプロダクトや事業作りをしていきたいので、単純に組織を拡大するのではなくて、ココナラのデザイン組織としてどういうデザインの方向性を持つのかというところから議論する必要があると思っています。新明さんなどマネジメント層やデザイン組織みんなでしっかり定義して、デザイナーが自立して動ける組織を作っていきたいです。

編集部より

最後までお読みいただきありがとうございます。

いかがでしたか?今回はココナラのUI/UXデザインを支えるデザイン組織の変遷と、これからについてお話を伺いました。次回も続けて、今回登場されたココナラ 外崎さんにインタビューをさせていただき、外崎さんご自身のキャリアとデザイン組織に焦点を絞って深堀していきます。お楽しみに!

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この記事を書いた人

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