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デザイン投資、キャリア、ツールのトレンドを徹底解説!ReDesigner Design Data Book 2020

https://redesigner.jp/

編集部より

2020/11/17

デザイン投資、キャリア、ツールのトレンドを徹底解説!ReDesigner Design Data Book 2020

ReDesignerはデザイナー向けキャリア支援サービスを通して、デザイナーがパフォーマンスを最大限発揮できる社会をつくることを目指しています。これを推進していくにあたって「デザイン業界が俯瞰できるデータがなく企業も意思決定の判断基準がない」という課題が明らかになり、昨年から企業100社にご協力いただいて独自にデザインの価値の変化を定点観測。大好評だった昨年に引き続き、今年もReDesigner Design Data Book 2020を公開しました。

アンケート協力企業

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こちらの記事では、ReDesigner Design Data Book2020よりデザイン投資、デザイナーキャリア、そしてデザインツールのトレンドを抜粋してご紹介したオンラインイベントでの発表内容をお伝えします。

回答属性の詳細は本資料をご覧ください

プレゼンター

佐宗 純|ReDesigner事業責任者 兼 キャリアデザイナー
立教大学卒業後、NTTコミュニケーションズにてデザイン思考を用いた新規事業開発に従事。2015年にUXデザイナーとして株式会社グッドパッチに入社。Prottの初期フェーズやデザイン思考研修の設計、NTTデータとの事業提携を担当。 2018年5月、デザイナー向けキャリア支援サービスReDesignerを、2019年6月に学生向けキャリア支援サービスReDesigner for Studentを立ち上げ、両事業の事業責任者を務める。

1. 企業のデザイン投資トレンド

デザイン投資動向

佐宗:まず「デザイン投資に対して効果を感じているか」という質問に対して、なんと6割以上の企業から「効果を実感した」という回答がありました。昨年は57%だったところが今年は66%まで上昇しています。

実際に効果を感じていると回答した企業からは、「デザインやブランディングのクオリティが直接会社の評価に直結する」、「デザインチームが関与したものとそうでないもののスタートダッシュとクオリティが明らかに異なる」、「デザインによってプロダクトの競争優位性を確保できており顧客の獲得から継続が実現できている」といったコメントをいただいています。

その一方で、「事業戦略まで踏み込んで意思決定できるデザイナーが多くない」、「デザイン投資の指標になるものがなく事業投資の判断が難しい」、「デザイナー独自の評価システムがなく費用対効果をどのように測定すればいいかわからない」という悩みを抱えていることも明らかになり、デザイン投資の今後の課題も浮かび上がりました。

また「向こう一年でデザイン組織を拡大してくか」という問いに対して「拡大したい」と回答した企業は全体の半数以上。今年はコロナの影響からかデザイン組織への投資額に関しては「現状維持する」と回答した企業が44%から51%に増加。それでも2倍〜5倍の投資額を希望する企業は43%を占め、さらにはスタートアップでも半数が2倍以上の投資を予定していることがわかりました。

さらに「プロダクトのUX改善に対してどれくらい投資してるか」という質問に対しても、1億円以上の投資をすると答えた企業が、昨年4社に1社だったところ今年は3社に1社まで増加。今年もデザイン投資の動向は全体的にポジティブな結果となりました。

デザイナーの役割

佐宗:企業のデザイナーの数は企業規模別にアンケートを実施。その中でも特に100名〜1000名規模の企業では社内にデザイナーが10名〜29名、次に30名〜49名在籍している割合が多いことがわかりました。

またデザイン組織の所属先に関してとても興味深い結果が出ています。デザイン組織や開発部の中ではなく事業部本体に配属されるケースが昨年比で6%も増加していたのです。この結果より事業部でのデザイナーのニーズが高まっているといえます。

このようにあらゆる部署でニーズが高いデザイナーですが、所属するデザイナーはUIデザイナー、次いでUXデザイナーが多く、昨年同様1位と2位に並びました。ところが3位となると、昨年はWebデザイナーだったところがグラフィックデザイナーに変化しています。

顧客のタッチポイントをグラフィックデザインを通じて企業やプロダクトの世界観を表現し、ひいてはブランディングに繋がるという考え方からグラフィックデザイナーの需要が高まり、企業のデザイナーの中でも比重が大きくなっているようです。

また企業がデザイナーに求める役割でもプロダクト改善とブランディングが上位に入っています。これには、ユーザーの声をプロダクトに反映していきたい。機能やコンセプトの整理をしたい。ブランドを作る、または強化したい。プロダクトの課題を抽出したい、という理由がありました。

先ほどの企業でのグラフィックデザイナーの人気からも伺えますが、ブランディングを大事に考える企業が増えていることが今年のトレンドではないかと感じています。

さらに「デザイナーは事業のどの段階から参画しているか」という質問の結果から、事業戦略、プロダクト戦略、ブランディング、コンセプト設計から参加しているデザイナーが増えていることがわかります。一方でビジュアルデザインだけ入るデザイナーは減っている傾向にあるようです。

デザイナーの採用

企業が直近採用したいと考えているデザイナーの職種は、昨年から引き続きUXデザイナー、UIデザイナーが増加しています。

ただしデザイナーの職種は細分化する傾向にあるのが特徴です。現在企業約300社と契約があるReDesignerでも、各社の求人票が昨年より細分化していることを感じます。特にデジタルプロダクトデザイナーを表記している企業が増え、サービスデザイナーやUXリサーチャーもまだ小さな割合ではあるものの徐々に増えてきています。

デザイナーの年収

年収は普段なかなか聞きにくいトピックですが、ReDesignerの定点観測によると、デザイナーの価値は確実に上がってきており、その変化も年収から見ることができます。

先輩がいれば独り立ちできるようなジュニアデザイナーで年収400〜500万円、ミドルデザイナーとして一人で組み立てることができる人は年収500〜600万円、現場のエースとしてあらゆるプロジェクトを率いることができる人では年収600〜800万円。そしてデザイナーの採用から組織のマネジメントができるシニアデザイナーは年収800万円〜1000万円がボリュームゾーンという結果が明らかになりました。

そして注目すべきは、デザイナーの職種に関係なく給料レンジが全体的に上昇していることです。

特にシニアデザイナー層に対して年収800万円以上を支払うと考える企業が、昨年40%だったところ今年は73%にまで急増。デザイナーの経験値が上がっていくにつれて企業側の採用が非常に困難、つまり経験値の高いデザイナーの市場価値が社会的に上がってきているというポジティブな結果がわかります。

デザインエグゼクティブ

ここではCDO、CXO、CCOなどをデザインエグゼクティブと定義してお話します。

昨年に引き続き社内にデザインエグゼクティブを所属、設置している企業は約2割という結果でしたが、将来的に設置したいという質問には半数の企業から「迎え入れたい、抜擢していきたい」という回答がありました。

また将来的に設置を検討している企業に対して、「理想的なデザインエグゼクティブが採用できた場合の年収は?」と質問したところ、なんと7割以上の企業から1000万円以上の年収を払うと回答がありました。去年も同様の質問を行いましたがその際は66%、今年は77%に大幅に増加しています。

シニアデザイナーの需要が増加傾向にあるのと同じく、経営までみることができるデザイナーになるほど価値が高まっているようです。

評価/育成・働き方

17%の企業ではデザイナー独自の評価制度を取り入れ、デザイナーと会社全体の評価制度を切り離していると回答しています。

実際にデザイナーの評価システムを取り入れている企業では、キャリアパスを明確にするためにスキルの可視化をしていたり、クリエイティブ職用の職務要件を作成することで目標や評価の透明性を確保したことで、デザイナーの納得感の醸成に繋がったようです。

一方でデザイナーの評価制度が機能していないと回答した企業からは、評価制度の評価軸自体の適性が曖昧であったり、アウトプットと成果の関連性の結びつけ方に模索したり、配属先と評価先が異なる環境での評価方法などに難しさを感じていることがわかりました。

新卒採用

デザイナーの新卒採用を進めている企業は3割、その中でも60%は1~2名、26%が3〜5名、13%が6〜9名を採用し、そのうち7割がインターンシップを活用して採用活動していると回答がありました。また新卒採用を現段階で行っていない企業でも3割が今後新卒採用をしていきたいと考えています。

また新卒採用を行っている企業は3割ではありますが、美術系大学出身者はもちろん、そのうち53%が総合大学出身学生で、デザイン専攻のみならず非デザイン専攻からも採用を行っていることが特徴として浮かび上がりました。

これはReDesigner for Stundentのサービスを通して肌感として感じていましたが、今回初めて定量的に測り、改めて総合大学からデザイナーを目指す人が増えているということがデータでも明確になりました。

2.デザイナーのキャリアトレンド

佐宗:ここからは、ReDesignerに今年登録したユーザーを対象にしたアンケート結果からお話ししていきます。

5年後デザイナーとして思い描くキャリアとして「デザイン技術を極めたい」と回答した人が昨年35%から51%に増加し、ビジネスや経営に関わりたい人も一定数出てきています。

また、働きたいと思う企業の規模にはこだわらない人が半数以上、こだわる人は100名以下の小規模の企業を希望する傾向があります。

携わりたい業界としては「マスコミ・広告・出版」「食品」「自動車・航空・鉄道」「不動産・住宅」に関心ある人が増加。

携わりたいプロジェクトのフェーズは昨年同様に様々でしたが、携わりたいプロジェクトの種類ではクライアントワークが昨年37%から40%に増加、一方自社プロダクトは昨年57%から52%に低下、そして「どちらでも構わない」という人も増加しました。つまり全体的にみると、クラインアントワークへの人気も高まったことでクライアントワークや自社プロダクトといったプロジェクトの種類にこだわらない人が増えているようです。

また携わりたい事業形態としては、BtoCが昨年から9%減少という結果に。近年BtoBプロダクトでのデザイナーニーズが高まっていることを感じる人も多いかもしれませんが、それが今回のアンケート結果としても現れました。こちらでも「特にこだわらない」と回答した人が増加しており、BtoB、BtoCどちらにも興味がある人が増えているという結果でした。

「デザインをする上で最も喜びを感じる点は?」という質問に対して、ユーザーの喜んでいる姿を見れた時、社会的な影響を与えられた時、という回答が約7割にもなりました。つまり、4人に1人はクリエイティブアクション、デザインアクションにつながるような社会的な影響があるかという点に重きを置いている傾向があるようです。

そしてデザインをする上で大切にしている点は、昨年に比べて「ワクワク感・遊び心」「ビジュアルの美しさ」そして「グローバル」が若干増加。

デザイナーが得意とするスキルとしては、ビジュアルデザイン、コンセプト立案、イラストレーション、営業力交渉力、モーションアニメーションが増えていました。これらのスキルからも、企業のアイデンティティを作った上で社会へ表現することへのニーズが高まっているのではないかと感じています。

さらに今後伸ばしていきたいスキルとしては、UXデザインの次にUIデザインとなりました。そして今年はやはりアートディレクション、ブランディング(クリエイティブアイデンティティ・ビジュアルアイデンティティ)が昨年より増加しています。企業のニーズとしてUI/UX領域への期待が高く、一方でブランディングに対するニーズの高まりからアートディレクションやブランディングのスキルを伸ばしていきたいと回答しているデザイナーが増えているのではないかと考えます。

3.デザインツールのトレンド

今年からデザインツールの項目を初めて取り入れましたが、非常に特徴的なデータとなった3点をご紹介します。

まず活用しているデザインツールは、Illustratorがトップ、次いでFigma、そしてPhotoshopXD、さらにSketchという順番になりました。根強いAdobe製品への人気があるものの、この数年でFigmaの人気が高まっていることがわかります。

次に活用しているプロトタイピングツールでは、Figmaが圧倒的なトップとなりました。次いでXD、さらにHTMLで直接コーディングしてテクニカルプロトタイプを作る人もいるようです。グッドパッチでも直接コーディングしたプロトタイプをする人も増えています。

世界的なプロトタイピングツールではFigmaやAdobeに加えてInVisionを活用してる企業も多いですが、日本ではこの順番で使われているようですね。

そして最後に、活用しているオンラインコラボレーションツールとして選ばれたのはFigma、次いでMiroそしてNotionとなりました。グッドパッチが今年9月に正式版リリースしたクラウドワークスペースStrapも早速使われているようです。

関連記事:
https://goodpatch.com/blog/howtouse-strap_officialver/

最後に

ReDesigner DesignDataBook2020の結果から、コロナ禍でもデザインへの投資は加速していることがわかりました。またこれまで以上にUI/UXデザインへのニーズが高まりつつも、ブランディング・アートディレクションへの関心が高まっていることが今年のトレンドとしてあげられます。

一方の新卒採用では美術大学はもちろん総合大学出身者の採用が盛んで、デザイナーを目指す人が増えていることが伺えました。今は新卒採用は企業の3割ですが、デザイナーの評価や育成の環境が整うことでさらに活発になっていくでしょう。

このように多くの企業でデザイン組織の拡大が進む現在、今後より一層デザインの力を活用できている企業とそうではない企業の差が開いていくことが考られます。我々グッドパッチ、ReDesignerではそんな社会全体に対してデザイン投資を加速させ、デザインの価値が広く認められる社会をつくることを目指して取り組んでいきます。

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この記事を書いた人

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