
国内最大級のアフィリエイトサービスの運営をはじめ、広告事業を幅広く展開している株式会社アドウェイズ(以下アドウェイズ)。今回、デザイン組織の責任者を務める遠藤由依さんとデザイナーの伊藤愛さん、人事採用担当の二村玲佳さんに、デザイン組織の理想像と現在の取り組み、さらにデザイナーのキャリアや採用に対する考え方についてお話を伺いました。
遠藤 由依(Yui Endo)|株式会社アドウェイズ クリエイティブディビジョン ゼネラルマネージャ
日本大学芸術学部写真学科を卒業後、2010年にアドウェイズに営業職として新卒入社。2012年デザイナーに転身。現在は90名のデザイナーが所属しているクリエイティブディビジョンのゼネラルマネージャを務める傍ら、自社サービスのUXデザインやデザイナー採用にも従事。
伊藤 愛(Ai Ito)|株式会社アドウェイズ クリエイティブディビジョン グラフィック/動画デザイナー
法政大学デザイン工学部を卒業後、2015年にアドウェイズに営業職として新卒入社。その後、2017年に社内の異動制度でデザイナーに転身。現在は動画編集デザイナーを務めながら、新卒採用・研修も担当。
二村 玲佳(Reika Futamura)|株式会社アドウェイズ サービスデベロップメントグループ 人事採用担当
大学卒業後、専門商社や映像制作会社、複数社で人事職に従事。2017年からアドウェイズの技術部門に特化した採用人事として在籍。2019年からデザイナー職の専任の新卒採用担当として、デザイン組織作りに尽力。
遠藤さん:
2010年に営業職としてアドウェイズに新卒入社した後、職種異動制度を活用してデザイナーに転身しました。会社としてUXデザインをさらに強化していけると感じていた2018年に、Goodpatchの社長の土屋さんにお願いして、Goodpacthで8ヶ月間ほど留職という名の修行をしていた時期もあります(笑)
現在は、約90名のデザイナーが所属しているクリエイティブディビジョンのゼネラルマネージャをしています。
関連記事:「バイアスを捨てて向き合った」アドウェイズでデザイン組織を率いるゼネラルマネージャーが留職した理由|Goodpatch Blog
関連記事:OUR VISION feat. OB
二村さん:
アドウェイズには中途で入社しました。これまで様々な業種業態の企業で人事を担当してきましたが、採用をしている自分自身がより「魅力的な会社だ」と思える企業に所属し、人事として活躍していきたいと考え、自分の希望を実現できるアドウェイズの組織体制の柔軟さに惹かれ入社を決めました。2019年にデザイナー専任の新卒採用担当となり、現在に至ります。
伊藤さん:
2015年に営業職でアドウェイズに新卒入社し、2017年に遠藤さんと同じく職種異動制度でデザイナーに転身しました。はじめはWebグラフィックを担当していましたが、動画編集に挑戦してみたいと思い、現在は動画編集デザイナーとして働いています。また、デザイナー業務以外に新卒採用や研修も担当しています。現場デザイナーとして、会社の取り組みや、デザイナーがどのように働いているのかを学生に伝えています。
遠藤さん:
アドウェイズがデザイナーの採用において最も大事にしていることの1つに、デザイナーが直接採用に関わることがあげられます。
理由は、現場のニーズを採用活動に直接反映することで、学生と企業双方のミスマッチを減らせると考えているからです。現場で働くデザイナーにも、面接の同席や作品のチェックをしてもらうなどして、積極的に採用に関わってもらうようにしています。
伊藤さん:
私は、PhotoshopやIllustratorなどのツールや広告に関する新卒研修を担当していたのですが、由依さん(遠藤さん)から「入社する前の採用の段階から携わってみないか」と声をかけていただき、新卒採用にも関わるようになりました。社内のデザイナーとの連携もスムーズにできますし、学生の疑問を最大限解消できる体制が作れるようになったのではないかと思います。
遠藤さん:
愛ちゃん(伊藤さん)は営業職として入社したこともあり、「コミュニケーション力」「周囲を巻き込む力」にも長けていたので、きっと採用活動でも活躍できると考えました。
それぞれのバックグラウンドを採用活動・研修の改善にも活かすことを意識していて、同時に、役割を越境することでデザイナー自身の成長・学びにも繋がっていると思います。
遠藤さん:
アドウェイズ は「Beyond Everything Internet」をビジョンに掲げ、時にはインターネットという概念すら越えて、世界中の人々に「なにこれ すげー こんなのはじめて」と言われるような広告事業の展開やサービスやプロダクト開発に挑戦しています。
Goodpatchへ留職した際、「デザインの力を証明する」というミッションにインスピレーションを受けました。見た目のデザインで人を感動させることがデザインでできることだと思っていたこともありますが、広告業界で言えば、クライアントの課題を解決するということだと考えるようになりました。
そこで、会社全体で掲げているビジョンとは別に、「デザインの力で課題解決に取り組む」というビジョンをクリエイティブディビジョンで掲げました。
「デザイン」という言葉が様々な領域で広義に使われている昨今、ビジュアルを整える表層的な「デザイン」だけでなく、言葉や表現を駆使し、経営資源にしていけるような組織になることを目指しています。
ADWAYS|CREATIVEのビジョン紹介ページ「デザインの力で課題解決に取り組む」
──ビジョンを掲げた前後で、デザイン組織に何か変化はありましたか?
遠藤さん:
元々はデザイナー自身が表層的な面でしか活躍できないと思っていたかもしれません。数年前までは広告事業でも、クリエイティブに注力することよりも営業戦略がもっとも重要視されていました。しかし、今ではクリエイティブ1つでサービスのユーザー数や広告効果が変わるため、クリエイティブの訴求軸やターゲット選定を掴めているかどうかが重要になったと感じることができるようになったと思います。同時に、デザイナーに求められる役割が広がりました。
2013年デザイナーが5名程度だったところから、2021年現在90名にまで増員したことからも、会社としてデザインの力を重要視したことがわかりますよね。
遠藤さん:
大きく2つ、デザイン組織が拡大するタイミングがありました。
はじめは、2012年にスマートフォンが普及したタイミングです。ソーシャルゲーム系のクライアントが広告を出す機会が多くなったタイミングでゲーム案件を担当するデザイナーが増えました。
次は、2018年、4Gの登場で配信速度が上がったタイミングです。従来は流せなかった容量の動画を、広告として出せるようになりました。そこで、動画広告のデザイン専門プロジェクトを立ち上げAfterEffectsを使いこなせる動画編集デザイナーを増やしました。
現在は、所属するデザイナーのうち8割が広告デザイン、2割が自社サービスの開発やクライアントワークを担当しています。広告に携わっているデザイナーは、静止画広告やWebページををつくるグラフィック/Webデザイナー・動画を編集するデザイナー・ディレクターの3種類の職種が所属しています。自社サービスの開発やクライアントワークにはUI/UXデザイナーが所属しています。
遠藤さん:
理想像はいつも考えています(笑)
まずは、広告クリエイティブでデザインの力を最大限に発揮しアドウェイズの基盤である広告事業の売上を拡大していきたいと思っています。重要なのは、クリエイティブの価値を可視化し最大化させて売上に変えること。「デザイナーがより数字を意識した動きが取れるようになり売上貢献につながった」ということを証明していきたいです。
その中で、デザイナーがデザインの領域を超えてマーケティングの知識を身につけ、一人ひとりのキャリアアップやデザイン組織の成長水準の底上げにつながる状態が理想です。
また、デザイナーのキャリアアップの機会を増やすと同時にデザイナー発信の社内資源も溜めていきたいと考えています。ゆくゆくはデザイナー発信で広告事業以外にも会社の経営資源になるようなサービスやソリューションも企画開発し、提供できるといいなと考えています。
遠藤さん:
新卒デザイナーの採用は2013年からは毎年欠かさず実施していて、目的も毎年採用に関わってくれるメンバーに伝えています。
まず新卒採用を実施する目的は、アドウェイズの企業文化の継承、組織の活性化、原石の発掘などです。特に企業文化の継承に重きを置いています。中途採用に関しては、即戦力になるような人材を求めています。デザインのジャンルに特化した適正採用をしています。

毎年新卒入社2年目以上のデザイナー中心にプロジェクトを立て新卒の研修制度を作り、研修終わりにはKPT(「Keep=よかったこと」「Problem=悪かったこと」「Try=次に試すこと」を繰り返す分析方法)しながら毎回コンテンツをアップデートしています。
まず、入社前の12月から研修に参加していただき、簡単な課題を出してフィードバックをします。入社後はOJTではなく約3ヶ月前後の研修期間を設けていて、必ず現場のデザイナーが講師として指導します。PhotoshopやIllustratorなど、ツール毎にも講師を分けていて、現場に出る準備をしたのち、夏を目安に研修と現場の仕事が混ざってくるイメージです。
ちなみに、2020年度入社の新卒には、マネージャー研修として土屋さん(Goodpatch代表)のnoteを参考に「みんなでWhyから考える」というという研修もしました(笑)
伊藤さん:
新卒研修の講師として入社2年目・3年目の若手が入ることも多く、教える側も学べることが多いと思います。冒頭のキャリア紹介でも少し触れましたが、過去の自身の経験や学びを、次代に活かす仕組みがあります。それにより新卒研修も毎年ブラッシュアップできているので良いサイクルです。
二村さん:
その他、毎年必ず、採用に関わる現場デザイナー全員に勉強会も実施しています。組織としてデザイナー採用・研修に向き合うカルチャーが強いです。
2019年6月にGoodpatchがリリースをしたReDesigner for Studentは、デザイナーを目指す学生と、デザインの力を信じる企業をマッチングする就活支援プラットフォームです。
二村さん:
21卒で初めてUI/UXデザイナー採用を試みたことがきっかけです。
「UI/UXデザイナー採用するならGoodpatchでしょ!」となりました。
また、従来の施策では自社がターゲットとする学生に対してアプローチできる仕組みが少ないという課題がありました。美芸大のみならず一般大学生の登録も多いプラットフォームの特徴を生かしたアプローチを取り入れることで、可能性を広げたかったことも導入を決めた理由の1つです。22卒では、グラフィック/Web・動画編集・アートディレクターの募集に活用しています。思考力やコミュニケーション能力、企画力といった素養を活かすフィールドは、美芸大生だけでなく一般大学生にも広がっていると考えていて、実際にアプローチ幅が広がったと感じています。
遠藤さん:
加えて、プラットフォームだけでなく大学とのイベントもアドウェイズ用にゼロから企画・コラボレーションの提案をいただいたことも大変嬉しかったです。
全国の大学と連携されているのも強みだと思いますし、イベント設計もダントツです。
例えば、「何のためにこのイベントをしているのか」「イベントを通じて学生にどのようなことを知って欲しいのか」「そもそも何のために就活するのか、なぜデザイナーを目指すのか」など、アドウェイズ用に設計したうえでイベントの目的を学生・参加者と握って実施している印象です。イベントも満席でその後のやりとりでも多くの学生と繋がることができました。
遠藤さん:
特に、新卒デザイナー採用においては、年々就職活動を活発にしている学生とそうでない学生の二極化が強まっているように感じています。そういった背景がありながら、自分の可能性を広げるために積極的に活動している学生が多く登録していることは、希少価値だと思います。また、時期を問わない早期アプローチができることもプラットフォームならではの醍醐味で、嬉しいことに学生からの反応も多くいただけています。
伊藤さん:
学生にとって早い段階でポートフォリオの作品を増やすのは厳しいと思いますが、複数作品を見ることができるとスカウトを送りやすいです。広告デザインでは多くのジャンルのデザインを扱うので、作品の中でデザインスキルの幅が見えると嬉しいです。また、プロセスを意識していることや目的に基づいて制作されていることがわかるとより興味を持って見てしまいます。
遠藤さん:
私は、学生のプロフィールを3段階の優先度に分けて見ています。
①「希望職種」「取り組んできた作品ジャンル」がアドウェイズでのデザイン業務に近いか
②「使用可能なデザインツール」「スキル」がなにか
③ ポートフォリオに複数の作品があるか
またスカウト後のフローにおいても戦略を練って動いています。
はじめて学生とお話するときは、会社説明を詰め込むのではなく、業界情報をお伝えすることが多いです。例えば、「広告とは何か」「広告にはどのような種類があるか」を説明しています。もし、アドウェイズに興味を持っていただけなかったとしても「アドウェイズのセミナーは学びが多かったな」と思っていただきたいからです。
また、全体像を示したうえでアドウェイズの取り組みをお伝えすることで、より理解が深まりやすいと考えています。
会社紹介に関しては、特徴的な企業文化や社内のデザイナーをフィーチャーすることが多いです。具体的な業務・制作物・インタビュー動画を紹介し、どんな人・どんな仕事に取り組むか視覚的に伝えることで、解像度を上げる工夫をしています。
興味を持ってもらい、選考に進んで頂いたいた方には、個別面談・面接を実施しています。ここでのポイントは、個別最適の形式で現場デザイナーも交えて実施している点です。多くは、学生1名・現場のデザイナーを含む社員2名の体制で行います。
1時間じっくり学生と話せるよう、雑談から入ったり私服で参加していただくなどしてカジュアルな雰囲気作りを心がけています。
遠藤さん:
ReDesigner for Studentはユニークな学生が集うプラットフォームとしてはもちろん、自社にあったコンサルティングをしてくれるのがとても良いです。デザイナーがいないから検討しづらい、と思っている企業にも寄り添ってくれると思います。
二村さん:
遠藤さんも「導入のきっかけ」で言っていましたが、イベント設計においても自分たちの意図に沿った提案・運営をしていただきました。取り組みの目的、実施後にどのような状態になっているかを描いて、イベント設計しているのが印象的です。参加学生・企業関係者の目線合わせができるので認識がクリアになるのも、他サービスにはない嬉しいポイントです。
また弊社と同じようにデザイナーを目指す美芸大はもちろん一般大学に所属している学生へアプローチを広げたいと考えている方はスカウトの返信率も高かったので、おすすめです。
伊藤さん:
全国の学校との繋がりやイベント開催のノウハウがあるからこそ、採用イベントも様々な形でご提案いただくことができました。打ち合わせやリハーサルも丁寧で、あまりオンラインの開催に慣れていない企業の方も安心して実施することができると思います。イベント当日も一緒に盛り上げていただいて、個人的にとても嬉しかったです。
❏ ReDesigner for Studentに興味のある方はこちらからお気軽にご登録ください。
❏ 新卒採用担当者の方はこちらからお気軽にお問い合わせください
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
この記事を書いた人

ReDesigner for Student
ReDesigner for Studentは、デザイン会社による「デザイナーを目指す学生とデザインの力を信じる企業をマッチングする就活プラットフォーム」です。企業と学生の間に立ち、 就職活動だけでなくデザイナーとしての未来を考えることができる多様な機会を提供し、教育から就職まで一貫したデザイナーのキャリア支援を行います。
お気軽にご質問・ご相談ください
デザイナー募集を探す
一覧を見る
メルマガ登録はこちら