
今回インタビューしたのは、株式会社フィードフォースのデザイナー 勝田 茜さんです。前職でデザイナーがご自身一人だった勝田さんは、フィードバックを送りあえる環境や、これまで担当したことがなかったUXに新たに挑戦するため、「BtoB領域でイノベーションを起こし続ける」をミッションに掲げるフィードフォースへReDesigner経由で入社。現在はデザインチームの一員として、自社プロダクトのデザイナーを務めています。
デザイナーが初めて転職活動をするとき、どんなことを考え行動するべきなのか。勝田さんのストーリーを紐解いていくと、キャリアアップ、スキルアップに悩むデザイナーが一歩を踏み出すためのヒントが見えてきました。
私は高校時代から、工業高校のデザイン学科に在籍していました。もともと絵を描くのが好きだったので入ってみた、というのがデザイン学科に入った理由です。そのデザイン学科ではAdobeのツールを使った作品づくりやデザインの歴史などを学びました。
ツールの使い方などを一通り覚えたところでより広義なデザインについて勉強したくなり、大学はライフデザイン学科へ進学しました。そこでユニバーサルデザインやUIデザインなど、人間の生活や行動に沿った課題解決のデザインに初めて触れたんです。生活をより良くするデザインのおもしろさに気づき、就職活動時もデザイナーに絞ってたくさんの会社の面接を受けました。

新卒で入社したのは医療系のシステムを扱う会社です。医療の領域は人の生活に密接な反面、ユーザビリティの向上などデザイナーとしてできることが多いのではないかと思ったんですよね。
入社してから6年間、企画部のUIデザイナーとしてWebをベースとした業務システムのデザインを担当しました。入社したばかりの頃は社内の提案資料の修正から始まり、徐々にWebの仕事をエンジニアの先輩から教えてもらって担当するようになりました。入社3年目には自分で実装からデザインまで担当させてもらっていたと思います。
正確には6年間ずっとデザイナーが私一人だったわけではないのですが、社内に私以外のデザイナーがいない期間がほとんどで、デザインチームの一員として働く機会はありませんでした。そのため、当時はデザインの方向性で迷った時は、本や社外のセミナー、Twitterからインプットして模索していました。
自分が作ったデザインがすべてサービスに反映されることは嬉しかったです。また、表層のデザインだけではなく、クライアントさんと話しながら要件定義から関わるチャンスも多くいただけたことが学びになりました。
それでも、毎回プロジェクトの最上流から関われていたわけではありませんでした。なので「ここを改善すればもっといい体験を提供できるのに」と思う部分があっても、なかなか時間を割くことができず葛藤はありました。
今後のデザイナーとしてのキャリアを考えたときに、やはり最上流から関わり、良い体験を提供できるデザイナーになりたいという想いが強くなりました。同時に、その想いと、当時の環境でできることの間に感じていたギャップが大きくなっていることに気づき、プロジェクトをやり切ったら新しい環境を探してみようと決めました。また、これまでは一人で情報収拾やデザインをしてきたので、次はデザインチームでフィードバックや情報共有をし合いながら働きたいという想いも強くなりました。
自分の中で何をやっていきたいのかが抽象的な状態だったので、それを言語化していくところから始め、今までのデザイナー歴を振り返ると、より上流のUXに関わるスキルを伸ばしたいんだと気づけました。 ReDesigerのことは本格的に転職活動を始めたころにTwitterで見つけました。登録したのが2018年8月で、9月に初めてキャリアデザイナーの方と面談しました。 特徴的だと思ったのが企業の求人票です。求めるスキル/適正、チーム体制から概要、デザイナーに任せたい範囲など、知りたいことがほぼ書かれているという安心感がありましたね。デザインといえども範囲が広いじゃないですか。その中から自分にマッチした企業をご紹介いただけるので、すごく進めやすかったです。

前職がBtoBだったので、今度はBtoCの企業でユーザーさんの声を聴きながら改善に取り組んでみたいと思って最初はBtoCの軸で探していました。フィードフォースはBtoBなので、実は最終面接に進んでからもずっと迷っていたんです(笑)。
その迷いをかき消したのは、最終面接の時の代表塚田の言葉でした。
「仕事は人生の大半を占めている。つまり仕事を豊かにすることは、人生そのものを豊かにすることだと僕は思っている」
この言葉を聞いたとき、BtoBへの考え方が一気に変わりました。BtoBもBtoCも、人を幸せにすることに変わりないんだなと思えたんです。かなりぐさっときた言葉でした。さらに後押しされたのが、プロダクトチームのメンバーと話した時です。それぞれが自分たちのプロダクトのことをすごく嬉しそうに話している雰囲気に惹かれ、フィードフォースへ入社を決めました。
やっぱり初めての転職活動は分からないことだらけでした。新卒から1社のみの経験、かつ開発会社でのデザイン業務経験だったため、事業会社での業務の進め方がそもそもどんなものなのか、イメージができず不安もありました。そんな状態でいくつも会社を見ていくと、自分に足りていないスキルがたくさん見えてくるんですね。スキル不足かもしれない、と感じると不安になることはありました。
それでも、実際に転職活動という行動に起こすこと、やってみることが大事だなと今では思っています。分からないなりに行動してみることで、漠然としていた疑問が具体的になったり、新しい課題が見えてきて、やるべきことが明確になったりしますよね。転職活動も同じで、まずはさまざまな企業さんにお話を伺いました。 どんなデザイナーが働いていて、どんなデザインツールを使っているのか、どんな組織体制なのかなど、自分の目で見ることができましたし、自分の弱みをキャッチすることで、克服するために学習に取り組めたりと活動をしながら自己成長につながったので、やってみて良かったなと思っています。
例えばオンライン学習サービスを使って克服したり、デイリーUIなどにも並行して取り組みました。この話を面接時に伝えたらとても好印象を持ってもらえたので、弱みはむしろ強みに変えられるんだなと感じました。今キャリアアップを目指すに当たって、転職するかどうか悩んでいるデザイナーの方には、「足踏みをしている理由がスキル不足かもしれない、という心配だとしたら、まずは気にせず勇気を持って一歩踏み出してみてほしい」と伝えたいです。
ReDesignerの話でいうと、キャリアデザイナーの方に企業目線でポートフォリオにアドバイスをいただけたことがとても良かったです。特にBtoBサービスのデザイナーのポートフォリオはあまり公開されていないので、どんな内容が求められているのか企業の視点で添削していただきました。初めはサービス概要と担当したことが少しだけ書いてあるポートフォリオでしたが、添削いただきながら、アウトプットに至るまでのプロセスを課題整理、UI設計、プロトタイプ作成、ユーザーテストなどフェーズごとに言語化した内容に改善していきました。そのおかげで、自分でも挑戦したいと思っていたUXの領域を重視されている企業さんに興味を持っていただけたと思います。

勝田さんのポートフォリオ。デザインプロセスが詳細に言語化されている。
キャリアデザイナーの方以外では、転職経験があるデザイナーに相談もしていました。一度経験している視点での客観的なアドバイスをもらうことで、自分では弱みと思っていた部分をポジティブに捉えることができたり、安心感につながりました。
デザイナーチームのメンバーは3人です。基本的に1人ずつ担当プロダクトがあるので、前職での経験も活かしながら、チームでやっている業務や相談事があるときにすぐ協力し合えるような環境です。私はソーシャルログイン機能を手軽に実装できる「ソーシャルPLUS」というプロダクトを担当しています。 チームとしてやっている業務は採用活動、新卒社員に向けたデザイン思考のワークショップ、フィードフォースのグッズ制作などです。
また、全社横断でブランディングの整理も始めています。まずはサービスロゴという小さなところから始めようと話しているところです。ガイドラインのベースを私が作り、デザインチームからのフィードバックをもらって改善するという流れで進めています。 デザイナーが自分一人だった時は、わからないことが出てきたときに検索したり、Twitterで情報を拾ったりするものの、綺麗な教科書的な答えしか見つからなかったんです。今は仲間がそばにいることで、飾り気のない等身大の意見を送り合えたり、自分と異なる強みを持ったデザイナーと切磋琢磨できるのでとても心強いと感じています。
私が担当している「ソーシャルPLUS」ではサービスリニューアルを控えています。リニューアルのゴールや価値を可視化するために、カスタマージャーニーマップを作成したとき、デザインチームの力を感じる出来事がありました。カスタマージャーニーマップは私も初めての試みだったので、本を読みながら見よう見まねで始めたのですが、あるとき進め方で疑問が出てきて。今までなら一人で解決していましたが、社内のデザイナーに相談したんです。すると、「本の通りにやる必要はないから、チームに合わせてカスタマイズしていけばいいよ。ここの作業は以前ワークショップをした時に特にあまり効果が見えなかったから、時間に余裕がなければ抜いてもいいかもしれない」と言ってもらえたことが衝撃でした。綺麗事ではない現場ならではの視点だなと思いましたね。
カスタマージャーニーマップができたことで、チームでプロダクトの全容を一望できるようになり、開発チームのリーダーから「新しく入ってきたメンバーのオンボーディングで使いたい」と声をかけてもらえたときは嬉しかったですね。いいことをオープンに褒めあう雰囲気は、フィードフォースの好きなところのひとつです。

デザイナーが一人であることの大きなメリットは、やはり自分のデザインがそのままプロダクトに反映されるところだと思います。自分で手を動かして、たくさんアウトプットしたい方に、向いている環境なのではないでしょうか。その分、自分で意思決定してエンジニアやセールスなど周りを巻き込んでいきながらデザインすることは求められますが、やりがいは大きいです。
デザインチームで働くメリットは、フィードバックをすぐにもらえたり、自分にはない視点を持てることです。何か問題が見つかれば、すぐにチームで提案し合いながら解決へ向かっていけるので、自発的に考えやアイディアを発信していけるような方はデザインチームのデザイナーに向いていると思います。あとは、チームだからこそできることに情報発信があると思います。もちろん個人でも情報発信はできますが、様々な視点から知見を貯められたり発信できるのはチームならではだなと思います。
今はやりたいことだらけなんです。試行錯誤しながら、真面目だけどユーモアがあるチームになりたいなと思います。
今後は「フィードフォースのデザインチームが何か面白いことしてるぞ」みたいに思ってもらえるようなことを仕掛けていきたいです。そのためにもデザインチーム全体で情報発信を強化したり、イベントに登壇してフィードフォースと各プロダクトの認知度を上げていかなければなりません。インナーブランディングにも力を入れていきたいので、オリジナルグッズ作成にも挑戦してみたいと思っています。
個人としては、チームをつなぐデザイナーでありたいと考えています。そのためには、チームの意見を視覚化する技術、チームビルディング、人の意見を引き出すためのファシリテーション力を上げるために心理学を勉強してみたいです。 例えば開発チームとビジネスチームが同じ方向を向いてディスカッションしながらプロダクトを改善することで、顧客体験の向上につながりますし、より良い価値を提供していけると思うんです。これからは画面のデザインだけではなく、場や仕組みのデザインに取り組んでいきたいなと思います。

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ReDesigner
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